虫歯予防のために、様々なケアを行っている患者様は多いはず。
しかし、間違った方法で虫歯予防を徹底しすぎてしまうと、くさび状欠損になってしまうことがあります。
くさび状欠損になると、虫歯リスクを高めてしまうとも言われます。
今回は、くさび状欠損の特徴と原因について説明します。
虫歯予防に潜むくさび状欠損
虫歯予防を徹底されている患者様の中に、くさび状欠損になってしまう方がいます。
これは、歯と歯茎の境目の部分が、くさび状にえぐられているような欠損が生じている状態のことを言います。
健康な歯と違い、えぐられている箇所があるため、患者様によっては痛みを感じたり、冷たいものがしみたりすることがあります。
中には、自覚症状がないままの患者様もいますので、気付いた時には症状が進行していることも少なくありません。
虫歯予防とくさび状欠損の関係
くさび状欠損の原因は、3つあります。
・嚙み合わせの悪さや強さ
・歯ぎしり
・ブラッシングの力が強い
嚙み合わせや歯ぎしりが原因の場合、歯に必要以上に強い力がかかっているため、えぐれる現象が起こります。
よって、歯科クリニックで噛み合わせや歯ぎしりに応じた治療をしてもらわなければなりません。
そして、虫歯治療のためにとブラッシングをするのは良いのですが、くさび状欠損になってしまうくらいの強い力で磨くのはNGです。
特に、研磨剤入りの歯磨き粉で、強くブラッシングをしてしまうと、歯が削れてしまいます。
歯科クリニックで優しい力で磨くことを伝えていますが、これはくさび状欠損に限らず、歯の摩耗を防ぐためにあるのです。
せっかく虫歯から歯を守れても、摩耗してしまっては意味がありません。
優しくブラッシングをする、または柔らかめの歯ブラシを使用して、歯を守りましょう。
正しい虫歯予防でくさび状欠損を防ごう
歯がえぐられてしまうくらいの力のブラッシングによる虫歯予防は、くさび状欠損になるどころか、正しい予防になりません。
もう一度、正しいブラッシングの仕方や歯ブラシの選び方を確認しましょう。
くさび状欠損はセルフケアでも治癒できる初期虫歯と違い、自然治癒で治りません。
どのような場合でも、歯科クリニックでの治療が必要になります。
治療を進めながら原因である習慣を改善し、再発しないようにしていきましょう。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・くさび状欠損とは、歯と歯茎の間がくさび状にえぐられている状態のことを言う
・噛み合わせや歯ぎしりで歯に強い力がかかることで起こる
・強すぎるブラッシングも、歯を摩耗し、くさび状にえぐられる原因になる
・正しい虫歯予防を知り実践すると、くさび状欠損のリスクを減らせる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。