超極細毛歯ブラシの特徴について

自分に合った歯ブラシを選ぶには、まずブラシの硬さとの相性を知らなければなりません。

しかし、一般的な硬さでは満足できないと感じている患者様もいるはずです。

そのような方は、一度超極細毛歯ブラシを試してみてはいかがでしょうか?

本記事では、超極細毛歯ブラシの特徴について解説します。

超極細毛歯ブラシの毛先の特徴

超極細毛歯ブラシは、一般的な歯ブラシの毛先と違い、細い毛先が特徴的な歯ブラシになります。

一般的な歯ブラシの毛先は、0.2mm以上になっています。

超極細毛歯ブラシの場合は、毛先が0.2mm以下になり、根元から毛先にかけて細くなっているのです。

毛が細いとすぐに折れてしまうイメージがありますが、歯磨きの場合はそうではありません。

毛がしなりやすく、奥の方まで届きやすいメリットがあります。

そのため、細かい部分や届きにくい奥歯の汚れまでキャッチしやすいのです。

さらに、嚙み合わせの溝の細部までブラッシングができますから、一般的な歯ブラシで取り除けない部分のケアが実現できるのです。

超極細毛歯ブラシにおける毛の生え方について

超極細毛歯ブラシは、名前の通り超極細の毛先が特徴ですが、毛の生え方によって、片テーパー毛と両テーパー毛の2つに分類されます。

片テーパー毛は、歯ブラシの片側の毛が平切り、もう片側が先細になっている特徴的な形状です。

1つの歯ブラシで平切り、先細の両方の効果を期待できるという点がメリットです。

また、両テーパー毛は、すべての毛が先細になっていて、毛が歯間の奥までしっかり届く仕様です。

超極細毛歯ブラシ本来の、歯間や歯周ポケットの汚れをくまなく除去するという機能が活かされています。

超極細毛歯ブラシには歯周ポケットのケアができる特徴がある

超極細毛歯ブラシは使用上、歯周ポケットのケアに役立つ特徴があります。

毛先が細いため、歯周ポケットのケアまで行えるのです。

一般的な歯ブラシだと、歯周ポケットのケアまでは毛先が太いため、中々できません。

また、仮に細部のケアが可能だったとしても、毛先が歯茎にダメージを与えてしまうことがあります。

超極細毛歯ブラシは、毛先が柔らかいため、歯茎や歯を痛める心配がありません。

よって、歯周病ケアをしたい方だけでなく、歯茎への刺激をなるべく抑えたい方にも向いている歯ブラシになります。

超極細毛歯ブラシの使用が向かない人の特徴

しかしながら、10代~30代の方に超極細毛歯ブラシの使用はあまりお勧めできません。

その理由は、歯茎が健康であり、歯周ポケットがないことにあります。

超極細毛歯ブラシには洗浄力が弱い特徴もあるため、健康的な歯や歯茎の方が使用してしまうと、普段のケアをマイナスにしてしまう恐れがあるのです。

柔らかめの歯ブラシにも言えることですが、毛先が柔らかいことはデメリットにもなります。

歯周病や歯茎の悩みを抱えている患者様以外は、他の歯ブラシを選ぶようにして下さい。

これから歯周病の治療を行いたい患者様は、超極細毛歯ブラシを使用したケアの仕方を歯科クリニックから教えてもらいましょう。

超極細毛歯ブラシは耐久性も低い

超極細毛歯ブラシは、しっかりと磨きにくい部分の汚れまでキャッチしてくれるという特徴があります。

しかし、毛が細く繊細であるため、耐久性が低く、一般的な歯ブラシと比較すると寿命が短めだと言われています。

歯ブラシは、使用する製品の種類にもよりますが、一般的にはブラシの背中側から毛がはみ出ている場合、またはみ出ていなくても、1ヶ月程度使用したら交換すべきだとされています。

超極細毛歯ブラシの場合、1ヶ月も経たないうちに毛先が広がってしまい、清掃効果が落ちたり、磨くことによって歯や歯茎を傷付けるリスクが高まったりするおそれがあります。

また、通常の歯ブラシよりも交換頻度が高くなりやすいことから、購入に必要なコストもかかりやすくなります。

そのため、なるべく1つの歯ブラシを長く利用したいという方にとっても、超極細毛歯ブラシはあまり向いていないと言えます。

超極細毛歯ブラシでのブラッシングにおける注意点

超極細毛歯ブラシは、毛先がやわらかいため、歯や歯茎に与えるダメージが少ないですが、磨き方や力加減には注意が必要です。

歯磨きの際は、大体100~150g程度の力で磨くのが良いとされています。

そのため、歯を磨くときは、力を入れすぎないよう、鉛筆を持つようなペングリップという持ち方で、細かくブラシを動かすのがポイントです。

また、磨く場所によって、磨き方を変えることも大切です。

前歯のデコボコしている歯は、1本1本に歯ブラシを縦に当て、毛先を上下に細かく動かし、奥歯の背の低い歯については、歯ブラシを斜め横から入れて、細かく動かすことで、超極細毛歯ブラシのメリットを最大限に活かすことができます。

ちなみに、歯と歯茎の境目については、45度の角度に毛先を当てて、歯ブラシを5mm幅程度に動かします。

プラークは生きた細菌の塊であり、虫歯や歯周病の原因になります。

こちらは、水に溶けにくく粘着性があるため、歯の表面に付着し、うがいでは取り除くことができません。

歯磨きの目的は、こちらのプラークを取り除き、虫歯や歯周病を防ぐことです。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・超極細毛歯ブラシは、毛先が0.2mm以下で根元から細くなっている特徴がある

・細い毛先は歯周病ポケットに入り込むため、歯周ポケットのケアにピッタリ

・歯茎への刺激も少ないため、歯茎が弱い患者様にも向いている歯ブラシ

・歯茎や歯が健康な若い世代には、毛先の洗浄力が弱いため、日頃のケアに向かない

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。

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