高齢者になると、病気を抱えながら生活している方も少なくありません。
中には、認知症を抱えている方もいるでしょう。
ところで、認知症の患者様は自分で歯磨きをすることが困難な場合があります。
そのような場合、周囲の方はどういったサポートをしてあげると良いのでしょうか?
認知症の患者様への歯磨きサポートが必要な理由
認知症の患者様の中には、歯磨きを嫌がってしまい、口内のケアができなくなってしまう方がいます。
高齢になると歯磨きの際に力が入らず、ケア不足になってしまうことが珍しくありませんが、認知症の場合は違います。
そもそも歯ブラシを口に入れること自体が、不快だと感じてしまうのです。
また、歯を磨く動作と認識が追い付かないことで、歯磨きができないという方もいます。
ケア不足の結果、歯にトラブルを抱えてしまうことがあるのです。
このような状態では歯科クリニックで歯磨きの必要性を説いても、中々上手くいきません。
そのため、周囲の方の歯磨きサポートが必要になります。
認知症の患者様の歯磨きへの抵抗を少なくするためにできること
認知症の患者様に対して、歯磨きへの抵抗を少なくするために、ちょっとした“声掛け”や“ふれあい”をしてみましょう。
歯磨きを始める際に、黙って口の中に歯ブラシを入れられることは、誰でも不快だと感じるはずです。
「これから歯磨きしますよ」「奥歯を磨きます」といった形で構いませんので、コミュニケーションを取りながら進めていきましょう。
また、直接口の中に物を入れられたり、触れられたりするのが不快だと感じる患者様もいます。
そのような方の場合は、手のマッサージや肩を揉む等、体に触れることに慣れることから始めるようにして下さい。
時間はかかりますが、他者に触れられることに慣れていくと、歯磨きへのハードルが低くなります。
認知症だからこそ歯磨きをしっかりと
認知症に関わらず、高齢になるとどうしても噛む力が衰えてしまいます。
その影響で、唾液の分泌量が減ってしまいますから、虫歯になりやすい環境になってしまうのです。
そこに、歯磨きのケアが難しい状況が重なると大変です。
今回は、認知症の患者様への歯磨きサポートの方法についてお伝えしましたが、上手くいかないことも当然出てきます。
そのような時は、歯科クリニックを受診し、状況の把握と今後のケアの仕方を一緒に考えていきましょう。
協力しながら進めていくと、解決策が見つけやすくなります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・認知症の患者様は、歯磨きを嫌がることがある
・周囲の方がサポートを行い、歯磨きへの抵抗をなくすようにしてみよう
・抵抗をなくすには、ちょっとした声掛けや体全体のふれあいが大切になる
・上手くいかない時は、歯科クリニックと協力してケアに努めてみよう
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。