小児矯正は、成長期に行うことにより、歯並びや顎の位置などをコントロールし、正すことが可能です。
しかし、こちらは必ずしもうまくいくとは言えません。
矯正中の習慣や行動によっては、思うような効果を得られない場合もあります。
ここからは、小児矯正の失敗事例と対処法について解説します。
治療が終わらない
小児矯正は、長い時間をかけてゆっくりと歯並びや顎の位置を矯正するものです。
しかし、中には当初2~3年で完了予定であったにもかかわらず、5年経っても10年経っても、なかなか終わりが見えないというケースがあります。
こちらの原因としては、矯正治療を始めるタイミングが早すぎた、もしくは遅すぎたことや、子どもの悪い癖(指しゃぶり、舌癖など)の影響が挙げられます。
もし、なかなか歯並びの改善が実感できないというのであれば、歯科クリニックへの相談やセカンドオピニオンを検討すべきです。
後戻り
小児矯正を行った後には、動かした歯が元の位置に戻ってしまう“後戻り”という現象が起こります。
こちらの主な原因は、動かした歯を固定させる保定期間中のメンテナンス不足です。
小児矯正では、保定装置を使用し、後戻りしない歯を固定させる保定期間が必要です。
こちらの期間において、「もう歯並びは治ったから大丈夫だろう」といったように、自己判断でメンテナンスを怠ってしまうと、歯並びが少しずつ元の位置に戻っていきます。
特に、成長期は大人と比べて歯が動きやすく、後戻りが見られやすい時期であるため、注意しなければいけません。
噛み合わせの悪化
小児矯正をすることにより、かえって噛み合わせが悪化したというパターンもあります。
具体的には、矯正中に前歯が出てきて、口が閉じなくなってしまうというケースです。
こちらは、オープンバイトと呼ばれる不正咬合の状態で、前歯の噛み合わせが悪くなり、隙間ができている症状を指しています。
また、オープンバイトは、きちんと歯科クリニックでの診断をせず、無理やり歯並びだけを治そうとしたときに起こりがちです。
そのため、矯正治療を始める前に、きちんと治療方針を確認し、それに従うことが大切です。
まとめ
ここまで、小児矯正の主な失敗事例と対処法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
小児矯正はじっくりと長期間をかけて行う治療ですし、ある程度の費用もかかります。
また、どうしても子どもは負担やストレスを感じやすくなってしまいます。
そのため、失敗することのないように、正しい治療の流れやポイントを把握しておかなければいけません。
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