小児矯正に伴って行う抜歯は、一時的にではありますが、腫れや痛みを伴いますし、トータルの治療期間が長くなることにもつながります。
しかし、子どもの歯の状態によっては、抜歯をしなければいけないこともあります。
ここからは、小児矯正で抜歯が必要になる主なケースについて解説したいと思います。
歯を移動させるスペースがない
小児矯正は、子どもの歯を正しい位置に移動させる目的で行われますが、歯を移動させるスペースがない場合は、抜歯をしなければいけません。
特に、11歳以降の子どもの場合、顎の成長を利用するのが難しく、抜歯が必要になる可能性が高いです。
また、永久歯の本数が本来よりも多い場合、いわゆる過剰歯がある場合も、スペースが狭くなるため、過剰歯を事前に抜くことがあります。
ただし、必要になるスペースは、小児矯正によって何本の歯をどれだけ動かしたい方によって変わってきます。
そのため、事前に歯科医師に相談し、実際に動かすシミュレーションをしてもらいましょう。
口を自然に閉じられない
子どもの上顎と下顎の噛み合わせが良くない場合、抜歯をせずに小児矯正を進めても、歯並びが良くならず、口を自然に閉じることができなくなってしまいます。
また、このまま無理やり治療を進めると、最悪外科手術などの大がかりな治療が必要になってしまうため、事前に抜歯を行うのが無難です。
しかし、こちらの抜歯は決してネガティブなものではありません。
抜歯により、歯を大きく移動させることができれば、顎の噛み合わせは改善されるため、早めに歯科クリニックに相談し、治療を進めていくことをおすすめします。
矯正治療に支障が出る乳歯がある
小児矯正に支障が出る乳歯がある場合は、先にそちらの抜歯をしなければ、矯正治療に移行できないことがあります。
例えば、グラグラしていて今にも抜け落ちそうな乳歯は、矯正器具の付け外しの邪魔になりますし、生え変わりの時期が過ぎているにもかかわらず、まだ残っている乳歯も、基本的には抜歯で対応します。
もちろん、こちらは乳歯の抜歯のため、永久歯には何の影響もなく、抜歯自体の負担も軽くて済みます。
まとめ
ここまで、小児矯正で抜歯が必要になるケースについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
一概には言えませんが、小児矯正は時期が遅れれば遅れるほど、顎の成長を利用できないことや、子どもの噛み合わせなどの問題が発生し、抜歯のリスクが高くなる傾向にあります。
そのため、少しでも子どもの負担を減らしたいのであれば、早めに歯科クリニックを訪れ、小児矯正を始めるべきです。
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