妊娠中は、ホルモンバランスの変化や悪阻(つわり)などの理由により、満足に歯磨きができなくなることがあります。
また、特に悪阻がひどい方の中には、ヘッドが小さい子ども用の歯ブラシを使おうとする方もいますが、こちらはあまりおすすめできません。
今回は、こちらの理由について解説します。
歯茎を傷付けやすい
子ども用歯ブラシは、ヘッドが小さい以外にも、毛が短いという特徴があります。
こちらを大人が使用すると、毛先が硬い歯ブラシを使用しているのと同じことになります。
また、大人は子どもに比べ、歯を磨くときの力が強いため、毛が短い子ども用歯ブラシを使用することにより、歯茎が傷つきやすくなってしまいます。
ちなみに、歯茎が傷ついてしまうと、痛みが生じたり、傷口から細菌に感染し、口内炎ができたりと、余計に妊娠中の口内環境を悪化させてしまう可能性があります。
磨き残しが出やすい
先ほども触れた通り、子ども用歯ブラシは毛が短いです。
その他、子どもの手のサイズに合わせて作られていることから、柄の部分も大人用のものと比べて短くなっています。
これらの理由から、奥歯など汚れが溜まりやすい部分までしっかりと毛先が届かず、磨き残しが増えやすくなる可能性があります。
また、大人用歯ブラシの毛先は、長いだけでなくしなやかさも兼ね備えていますが、子ども用歯ブラシの毛先には、このようなしなやかさもそれほどありません。
そのため、歯間や歯と歯茎の境目などに毛先が入りにくく、こちらも磨き残しが出やすくなる原因の1つです。
妊娠中におすすめの歯ブラシは?
妊娠中に使用すべき歯ブラシは、ヘッドが小さい大人用の歯ブラシです。
大人用はヘッドが大きいというイメージがあるかもしれませんが、実際そのようなことはなく、大人用であっても超コンパクト、スリムヘッドといったタイプは数多く販売されています。
また、体調が良いときは、ワンタフトブラシや糸ようじ、デンタルフロスを併用してみましょう。
これらのアイテムがあれば、歯ブラシが届きにくく、プラークが溜まりやすい箇所の汚れも除去することができます。
まとめ
ここまで、妊娠中に子ども用歯ブラシを使用しない方が良い理由を中心に解説してきました。
子ども用歯ブラシは、気持ち悪さの軽減や操作性には優れていますが、大人が使用すると、歯茎を傷付けやすかったり、汚れが落としにくかったりします。
もし、自身に合った歯ブラシが見つからないというのであれば、歯科クリニックのマタニティ歯科を受診し、医師に相談することをおすすめします。
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