歯科矯正には、大人の方が受けるものもあれば、子どもの頃に受ける小児矯正もあります。
これらの治療は、いずれも理想的な歯並びを実現するためのものですが、内容や特徴については微妙に異なります。
ここからは、大人の歯科矯正と小児矯正の主な違いについて解説したいと思います。
小児矯正は顎の成長を利用して行うもの
大人の矯正治療は、顎の成長が完全に終わったタイミングで行うため、場合によっては抜歯など、身体への負担が大きい治療を伴うことがあります。
一方、小児矯正は、まだ成長段階にある子どもの顎を利用して行うものです。
そのため、出っ歯であれば下顎を前に成長させたり、上顎の成長を抑制したりすることができます。
逆に、受け口であれば下顎の成長を抑制したり、上顎の成長を促したりできるため、身体に大きな負担をかけず、理想の歯並びに近づくことができます。
矯正装置の見た目も異なる
大人の歯科矯正は、小児矯正と比べて見た目を気にする傾向にあります。
なぜなら、仕事を持つ大人にとって、矯正装置がどう見えるかは非常に重要であるからです。
そのため、大人は装置の見た目を解決するために、歯の裏側に装着したり、透明のマウスピースを使用したりするケースが良く見られます。
一方、小児矯正は、見た目よりも日常生活、学校生活などで不便にならないことを重視して、装置が選択されます。
例えば、スポーツや楽器の演奏などの妨げにならないよう、考慮されるのが一般的です。
順応性は子どもの方が高い
大人の矯正治療は、治療を受ける本人が、すでに矯正に対する重要性を理解した状態で始まります。
また、治療目的もしっかりしているため、比較的スムーズに進むケースが多いです。
一方、小児矯正は、親などに勧められて受けるケースが多く、本人があまり積極的になれないことがあります。
ただし、いざ矯正装置を付けてみると、順応性が高く、装置に慣れやすいのは子どもの方です。
そのため、親御さんがきちんと矯正治療の重要性について説明し、子どもに理解させることができれば、それほどストレスなく治療が進む可能性は高いと言えます。
まとめ
ここまで、大人の歯科矯正と小児矯正の主な違いについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
大人の歯科矯正は、治療目的がハッキリしているものの、身体への負担が大きかったり、見た目を気にしなければいけなかったりすることが多いです。
その点、小児矯正は、子どもの協力さえあればスムーズに進みやすいため、自身の子の歯並びが気になる親御さんは、受けることを検討すべきです。
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