妊娠中は、体調を崩しやすく虫歯の治療にも注意が必要です。
妊娠してから何週目かによって、治療の内容も異なります。
考え方は歯科医院によって異なりますが、当院では体調のことも考慮して、妊娠の段階に分けて治療内容を考えています。
妊娠中は、初期と中期、後期でできる治療がどのように変わるのかを解説します。
妊娠初期の治療内容
妊娠してから4か月、15週までは妊娠初期という扱いになります。
妊娠初期は非常にデリケートな状態なので、治療内容をよく考えなくてはいけません。
妊娠初期の段階では、歯科医院でどのような治療を行うのでしょうか?
妊娠して4週から8週の段階では、特に注意して治療を行います。
つわりも出始める段階で、妊娠中の体にまだ慣れていないため情緒も不安定になりがちです。
気分が悪いとき、無理に歯医者の治療を受ける必要はありません。
12週までは、急を要さない限り、検査や治療計画、ブラッシング指導までにとどめておきます。
歯の痛みや歯茎の腫れなどの急性症状が出た場合には治療を行いますが、本格的な治療はできるだけ安定期になってから行ったほうがいいでしょう。
妊娠中期の治療内容
妊娠して5か月から7か月、週でいえば16週から27週までは、妊娠中期です。
安定期とも呼ばれるタイミングで、胎児は胎盤によって安定するため、通常の治療やレントゲン撮影、投薬などが可能となります。
妊娠初期で何らかの症状が発見されている場合は、母体や胎児への影響も考えて、比較的安定している中期に治療を行います。
ただし個人差があるため、中期でも体調が悪い場合には無理をして治療をする必要はありません。
妊娠後期の治療内容
妊娠後期は8か月以降、週でいえば28週以降です。
無理をすると早産となってしまう危険性があるので、応急的な処置だけにとどめておくようにします。
おなかもかなり大きくなっていて、仰向けになって治療を受けるのも難しくなっています。
この時期に治療が必要と判断された場合は、出産後にあらためて治療をすることになります。
まとめ
妊娠中の母体はデリケートで、無理をして治療をすると胎児に影響する可能性もあり、早産を引き起こす恐れもあります。
無理をせず治療できる範囲は、妊娠初期や中期、後期など段階によって異なります。
痛みや腫れがあるなどの急を要する症状が出ていない限りは、無理をせずに治療できる妊娠中期や、出産後に治療したほうがいいでしょう。
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