歯科医院で歯を白くする方法には、ホワイトニングとラミネートベニアという2つの方法があります。
どちらも歯が白くなるのは間違いないのですが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか？
それぞれの施術内容と、メリット・デメリットについて解説します。
ホワイトニングとは？
ホワイトニングは、専用の薬剤を使用して歯を白くする施術です。
歯科医院で行うオフィスホワイトニングと自宅で行うホームホワイトニングがあり、オフィスホワイトニングの後にホームホワイトニングを続けて行うデュアルホワイトニングという方法もあります。
ホワイトニングの場合は、歯を削ることなく白くすることができます。
徐々に白くなるため、希望した白さになるまで施術を繰り返すことが可能です。
ホームホワイトニングは自宅で行うので自分のペースで続けられます。
一方、オフィスホワイトニングは歯医者に通うため、虫歯や歯周病などをチェックできるのがメリットです。
しかし、結果が出るまでに時間がかかることがあり、何度か通院する必要があるかもしれません。
知覚過敏が起こる可能性もあり、特に18歳未満の場合、エナメル質が完成していないので避けるべきでしょう。
ラミネートベニアとは？
ラミネートベニアは、歯の表面にセラミックを接着して歯を白くするという施術です。
セラミックは変色しづらいため、経年劣化で変色することもなく、少々であれば歯の形を整えることもできます。
ラミネートベニアは、まれに歯の表面を削らなくてはならないこともあるのですが、その場合もごくわずかなので、痛みや歯のダメージはさほど大きなものにはなりません。
また、セラミックを接着するので、自分が望む色にすることができます。
通院は基本的に2回だけで終わるため、治療期間も短くて済みます。
歯と歯の間に隙間がある場合は、埋めることも可能です。
テトラサイクリン歯のような症状にも、対応できます。
しかし、抜髄した失活歯には治療できないことがあるので注意しましょう。
歯の形を大幅に変えることはできず、セラミックは欠けたり割れたりすることもあります。
また、大きな虫歯があったりそれを治療したりした歯には、貼り付けられないこともあります。
ホワイトニングとラミネートベニアはまったく異なる治療
ホワイトニングとラミネートベニアは、いずれも歯を白くすることが目的ですが、前述の通りまったく異なる治療です。
ホワイトニングは薬剤を使用する治療であるのに対し、ラミネートベニアは歯の表面に薄セラミックのチップを貼り付けて歯を白くします。
つまり、ホワイトニングは歯の色を改善する治療であり、ラミネートベニアは歯そのものを変える治療だということです。
ラミネートベニアであれば、ホワイトニングで改善できない着色や変色もキレイに改善することができます。
また審美歯科治療に力を入れている歯科クリニックであれば、いずれの治療も取り扱っていることがほとんどです。
ちなみに、ラミネートベニアの治療前の色合わせとして、ホワイトニングが併用されることもあります。
ホワイトニングとラミネートベニアの費用
ホワイトニングとラミネートベニアとでは、治療にかかる費用にも違いがあります。
ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類があり、これらは費用が異なります。
具体的には、オフィスホワイトニングの相場が40,000円程度、ホームホワイトニングの相場が25,000円程度です。
一方ラミネートベニアは、歯1本につき95,000～150,000円程度が相場となっています。
そのため、白くしたい範囲が広ければ広いほど、ホワイトニングを受ける方が費用面ではメリットが大きくなります。
ただしこれらの治療はあくまで自由診療であり、各歯科クリニックは自由に金額を設定できます。
つまり相場より大幅に金額が上がったり、下がったりする可能性もあるということです。
ちなみに相場よりも著しく金額が安い歯科クリニックは、ノウハウや施術の内容が不十分な可能性があるため、避けるのが無難です。
治療後の持続性や審美性にも違いがある
ホワイトニングとラミネートベニアには、治療後の持続性や審美性も異なります。
ホワイトニングは種類にかかわらず、持続期間があまり長くありません。
ホームホワイトニングは半年～1年、オフィスホワイトニングに至っては1ヶ月程度です。
一方ラミネートベニアは、最短2回で治療が完了する上に、使用するセラミックは寿命も長く、10～15年程度歯の白さが持続します。
また審美性については甲乙つけがたいですが、白さの違いがあることは確かです。
オフィスホワイトニングはどちらかというとマットな仕上がりですが、ホームホワイトニングやラミネートベニアは透明感のある仕上がりになります。
ちなみにラミネートベニアは、歯の表面にセラミックを貼り付けるため、意図した白さにすることが可能です。
そのため、とにかく白くしたい方はホワイトニング、理想の白さを追い求めたい方にはラミネートベニアが適していると言えます。
まとめ
歯を白くするのはホワイトニングもラミネートベニアも同じですが、治療方法は大きく異なります。
また、それぞれ治療ができない可能性のある条件が異なるため、どちらかが無理な場合はもう一方の治療を選択することができる可能性があります。
自分の歯にはどちらがいいのか、それぞれの内容を知ったうえでよく考えて選択してください。
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