矯正治療の多くは、自費診療扱いになります。
ところが、条件を満たせば保険診療として扱われ、費用負担が軽減できる時があるのです。
例えば、受け口や出っ歯の治療をする場合、どのような条件を満たすと保険適用になるのでしょうか?
今回は、歯科クリニックで保険適用だと判断される条件について解説します。
受け口・出っ歯で保険適用だと判断される条件
受け口・出っ歯の治療を行う際に、保険適用だと判断されるのは骨格に原因がある場合になります。
加えて、骨格の問題が原因で発音機能障害や咀嚼機能障害があると認められた場合になります。
単なる審美面の問題だけでは、保険適用の条件を満たしません。
上記のような場合、手術を前提とした矯正治療が必要となり、顎変形症と診断されます。
矯正治療の中には、抜歯などの手術が必要になることがありますが、顎の治療が必要ないこともあります。
外科手術が必要な状況なのかどうかも、保険適用の有無を左右する要素になるのです。
保険適用になるための条件は厳しい
先程、保険適用になるための前提条件を解説しましたが、機能障害が認められない場合は当然保険適用になりません。
また、保険適用として認められない場合には、矯正治療の方法も関係してきます。
矯正治療には複数の方法がありますが、裏側矯正やマウスピース矯正を選択する方もいます。
裏側矯正やマウスピース矯正は、保険適用外の素材で器具が作成されます。
また、これらの矯正方法を選択する場合、外科手術が必要ないと判断される時もあります。
保険適用外の素材や、手術が必要ないと判断された場合、保険適用の治療だと認められなくなります。
治療方法の選択でも適用されるか変わりますから、注意しましょう。
保険適用の条件を満たした時の注意点
仮に受け口や出っ歯の状態が保険適用の条件を満たしていた場合、そのまま受診した歯科クリニックで治療できるとは限りません。
指定自立支援医療機関でしか治療を受けられませんから、お住まいの地域によっては通院先を見つけるのが大変な時もあるでしょう。
とはいえ、高額な費用がかかる治療を保険適用で受けられるのは、経済的に助かることに間違いありません。
保険適用の治療が受けられると判明した時は、歯科クリニックの指示を聞いて、受診や治療を進めるようにしてください。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・受け口・出っ歯の治療でも骨格や機能障害がある場合は保険適用になる
・保険適用の条件を満たした場合は、顎変形症と診断されることになる
・裏側矯正やマウスピース矯正を選択する場合は、保険適用にならない場合もある
・条件を満たした時は、指定自立支援医療機関で治療を受けることになる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。
