ブリッジにも寿命がありますから、劣化のサインに注意しなければなりません。
劣化したと思われるサインには、何があるのでしょうか?
また、前回と同じようにブリッジを作る前に、見直しすることも大切です。
本記事では、ブリッジの作り直しのサインと見直しポイントについてご紹介します。
ブリッジの概要
ブリッジは、歯を失った後の代表的な治療の一つです。
その名の通り、橋のように両方の健康な歯を支えにして、欠損した部分に人工の歯を架ける治療です。
ブリッジの大きな特徴は、取り外しの必要がなく、歯を失ったのがわかりにくいことです。
また、ブリッジの素材には金属やセラミックなどがあり、それぞれ特性と用途によって選ばれます。
そのため、セラミックなどの自由診療を選択することで、見た目の美しさを追求することもできます。
ブリッジの寿命
ブリッジが何年くらい持つのかについては虫歯・歯周病の状態やブリッジの素材、噛む力の強さ、口腔ケアの仕方によってばらつきがあります。
一般的に、保健診療のブリッジは7~8年くらい持つと言われています。
ただし、口腔環境が乱れていると、装着から3年以内で寿命を迎えてしまうケースも少なくありません。
逆に口腔環境が良く、しっかりメンテナンスされている場合は、10~20年と長持ちするケースもあります。
ちなみに、同じく欠損した歯をカバーする治療であるインプラントは、10年以上経過しても約97%が機能すると言われています。
そのため、寿命に関して言えば、ブリッジよりもインプラントの方がやや長いです。
ブリッジを作り直ししなければならない状態
ブリッジを作り直しする必要があるのは、以下の状態になった時です。
・食べ物などが詰まりやすい
・ブリッジに痛みや違和感がある
・ブリッジと歯の隙間が大きくなっている
このような状態になっている時は、ブリッジが劣化している可能性があります。
ブリッジは治療時に歯に合うように装着されますが、劣化してくるとだんだん歯との装着感がなくなってきます。
食べ物の詰まりやすさや隙間の大きさは、歯に合わなくなっていることの証拠になるのです。
目視で確認しにくい位置にブリッジを装着している際は、歯科クリニックでブリッジの様子を確認してもらいましょう。
ブリッジの作り直しの際に見直すべきポイント
ブリッジを作り直しする際には、前回と同じ素材で作成しても構いませんが、素材を見直し変更することも可能です。
素材を見直すことで、歯垢の付き方や劣化の仕方が大きく変わります。
素材によって劣化のスピードも変わりますので、できる限り長持ちさせたいと考えるならば、検討してみてください。
例えば、セラミックに変更すると、歯垢が付きにくく、口臭も発生しにくいため、ブリッジの劣化や特有のトラブルも防ぎやすいです。
装着時に口臭が気になる悩みがあった際は、相談してみるといいでしょう。
ブリッジを作り直す場合の費用
ブリッジを作り直す際の費用は、1本あたり15,000~80,000円程度です。
こちらは使用する素材によって大きく変わってきます。
保険適用の銀歯や高強度硬質レジンブリッジ、レジン前装冠ブリッジは、15,000~25,000円程度で作り直しができます。
銀歯は強度が高いものの、時間が経つと金属が錆び、歯や歯茎へ影響を及ぼすことがあります。
高強度硬質レジンブリッジやレジン前装冠ブリッジは、白く目立ちにくいのが特徴です。
また自由診療のセラミックでは、主にハイブリッドセラミックが使用され、こちらの金額は50,000~80,000円程度と高額です。
ハイブリッドセラミックは、審美性が高く変色もしにくいですが、オールセラミックと比べるとその機能性は劣ります。
ブリッジの作り直し以外の選択肢
また、ブリッジを作り直しするタイミングでは、そのままブリッジを継続するか、他の方法で治療を行うか、再度選択できます。
ブリッジでの治療が合わないと感じた時は、入れ歯やインプラントを検討してみましょう。
さらに、前回ブリッジで治療した時から時が経っていると、口内の環境も変わっているはずです。
口内環境を確認した際に、他の治療の方が患者様のためになることもあります。
歯科クリニックでは、患者様が日常生活を送りやすいような治療法を第一に勧めてくれます。
今の治療法に満足できない時は、作り直しのタイミングで相談してみてください。
ブリッジの劣化を防ぐためには?
ブリッジの作り直しや他の治療を行うのを避けるには、なるべくブリッジの劣化を防止することが大切です。
当然ですが、まず毎日のブラッシングは必須です。
特に、ブリッジ付近の歯磨きには注意が必要です。
ブリッジの構造上、どうしても本体と歯茎の間には隙間が生じるため、その隙間に食べカスが溜まりやすくなります。
食べカスは虫歯や歯周病の原因であるプラークに変化するため、しっかりとケアして付着を防ぎましょう。
またブリッジの劣化を防ぐには、歯に力が加わりすぎないようにするのも大切です。
ブリッジの支えとなる歯には、非常に強い負荷がかかっています。
そのため、必要以上の負荷をかけないよう、歯ぎしりや食いしばりなどがないかチェックする必要があります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・ブリッジの作り直しのタイミングは、素材の劣化がある時
・違和感がある時だけでなく、隙間が大きい、食べ物が詰まりやすいことも劣化のサイン
・作り直しをする際には、素材の見直しをすることも大切
・ブリッジが合わない時は、入れ歯やインプラントに変更することも可能
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。