幼い子どもになるにつれ、歯磨きを嫌がってしまうことは珍しくありません。
しかしながら、親御さんとしてはしっかりと予防のために磨きたいところです。
そのためには、歯磨きの時間を楽しんでもらえるような工夫が必要になります。
特に赤ちゃんが歯磨きを嫌がった時は、どのような工夫をすると良いのでしょうか?
赤ちゃんの歯磨きのポイント~①スキンシップの一環として行う~
赤ちゃんの歯磨きを楽しくするためには、まず親御さんが楽しい雰囲気でいなければなりません。
なぜかと言うと、険しい顔で、怒った雰囲気で磨こうとしていると、子どもにそれが伝わってしまうからです。
大人同士でも嫌な雰囲気は伝播してしまいますから、悪循環になってしまいます。
たとえ、全部の歯を磨くことができなくても、赤ちゃんと一緒にその時間を楽しむことがポイントになります。
スキンシップは、日常生活の至るところでできます。
そのきっかけの一つとして、歯磨きの時間を考えるようにしましょう。
赤ちゃんの歯磨きのポイント~②しっかり磨こうと考えすぎない~
1つ目のポイントでお話しした通り、とにかく楽しい時間として認識してもらえることが先決です。
それを実現するには、「歯磨きをしっかりと行う」という考えを捨ててしまいましょう。
必ずしっかりと磨かなければならないと考えてしまうと、思うようにいかない状況に親御さんは焦ってしまいます。
1回の歯磨きで全部の歯を磨かなくても、問題ありません。
この固定概念が、親御さんの余裕をなくしてしまう原因になっているのです。
赤ちゃんの歯磨きをされる親御さんは、どうしても肩に力が入りすぎてしまいます。
「こうあるべき」論は一旦置いておき、リラックスした状態で歯磨きをしてみましょう。
赤ちゃんの歯磨きのポイント~③遊び用歯ブラシを活用する~
また、赤ちゃん用の歯ブラシには、持ち手がリング状になっているものもあります。
リング状の歯ブラシには、赤ちゃんが持っている際に喉をついてしまわないような工夫がされています。
その形状を利用して、遊び道具として持たせてみましょう。
普段から見慣れている遊び道具があると、赤ちゃんが抵抗なく歯磨きをしてくれる確率が高くなります。
何より歯ブラシへの関心を持たせてくれますから、利用しない手はありません。
その他にも、楽しい時間にできるような工夫を歯科クリニックでは紹介していますので、親御さん一人で悩みを抱え込まないようにしましょう。
赤ちゃんの歯磨きのポイント~④親御さんが手本を見せる~
赤ちゃんが歯磨きを楽しく行えるようにするには、まず親御さんがお手本を見せるというのも一つの手です。
赤ちゃん自我が芽生え始めると、何度も自分でやりたいと思うようになります。
それは大人と同じことがしてみたいからです。
そのため、歯磨きも親御さんがしているところを見せれば、「自分もやりたい」という気持ちを引き出すことができます。
もちろん、赤ちゃんの力だけでは歯を磨くことはできません。
そのため「ここだけは手伝わせて」といったように、子どもの自立心を尊重しつつ、仕上げ磨きをしてあげましょう。
赤ちゃんの歯磨きのポイント~⑤手鏡を使用する~
赤ちゃんが歯磨きを嫌がるという場合、手鏡を使用するのも一つの手です。
こちらも、仕上げ磨きを赤ちゃんに楽しんでもらうためのアイテムです。
例えば、手鏡を使って赤ちゃんの口の中を見せながら仕上げ磨きを行うことで、大きな興味を示すでしょう。
普段見ることのない自身の口内を見るわけですから、多くの赤ちゃんは興味津々です。
また手鏡で口内を見せつつ、「ここにバイ菌がいるよ」などと話しかけることで、その部分の仕上げ磨きをされることに抵抗がなくなる可能性があります。
赤ちゃんの歯磨きのポイント~⑥ごっこ遊び~
赤ちゃんの歯磨きを楽しく行うには、ごっこ遊びも有効です。
例えば、赤ちゃんが好きなキャラクターの人形を使用した歯磨きごっこはおすすめです。
具体的には、普段使用していない歯ブラシなどを使用し、人形に歯磨きをしているところを見せてあげます。
このとき「歯磨きでお口がキレイになったね」「気持ち良いね」など、歯磨きは楽しいものだという印象を持ってもらえるように、笑顔で行うのがポイントです。
また親御さんが赤ちゃん役、赤ちゃんが親御さん役になり、逆に赤ちゃんに歯を磨いていてもらうというごっこ遊びもあります。
終わった後は「キレイにしてくれてありがとう」などと伝えることで、赤ちゃんが歯磨きに対して良いイメージを抱きやすくなります。
ただし、親御さんは、歯ブラシで喉を突かれないように注意しなければいけません。
赤ちゃんの歯磨きのポイント~⑦ご褒美をあげる~
しっかりおとなしく仕上げ磨きができた場合、親御さんは赤ちゃんに対してご褒美を上げましょう。
こうすることで、毎回ご褒美をもらうために、赤ちゃんが頑張って歯磨きをしようと思ってくれます。
またご褒美といっても、甘いお菓子を上げてしまうと歯磨きの意味がなくなるため、食べ物をあげるなら100%キシリトール製品のものがおすすめです。
食べ物以外でいうと、歯磨き1回ごとにキャラクターのシールを貼っていくことで、次回の歯磨きが待ち遠しくなるでしょう。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・赤ちゃんの歯磨きは、楽しい雰囲気で行うようにする
・スキンシップの一環として歯磨きを行うと、嫌な雰囲気になりにくい
・しっかり磨くという意識は、かえって親御さんを苦しめてしまうことになる
・遊び用歯ブラシを利用し、遊び道具として赤ちゃんに慣れてもらう
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。