歯ブラシには、硬め、普通、柔らかめといった硬さの種類があります。
また、ブラシの大きさや性能にも違いがあります。
ところで、自分の歯や歯茎の状態に合わせて、丁度良い硬さ、形状の歯ブラシ1本を選ぶのが当たり前だと思ってませんか?
今回は、歯ブラシの使い分けをしても良いのかどうかについてお話ししましょう。
歯ブラシの使い分けはしても良い
一般的に歯ブラシは決まった硬さの1本のみを使うと思いがちですが、それだけが正しい使い方ではありません。
歯や歯茎の状態を見て、複数の歯ブラシを使い分けてブラッシングするのは悪いことでないのです。
私たちの口の中は、常に同じような状態ではありません。
例えば、歯茎が弱っている箇所とそうでない箇所があるように、全てが同じ状態であると言えないことがあるのです。
そのような弱っている時に、平常時と同じ歯ブラシを使ってしまうと、歯や歯茎にダメージを与えてしまう可能性があります。
よって、磨く場所や口の中の状況によって、ダメージを与えない硬さの歯ブラシを使うと、健康的な状態を維持しやすくなるのです。
より具体的な話をするならば、歯茎が弱っていると感じた時は、歯を磨く時に普通の硬さ、歯茎のケアをする時に柔らかめの歯ブラシを使用しましょう。
これだけでもダメージを最小限にできますから、歯ブラシの硬さによる使い分けは異色な方法でないのです。
意外と歯ブラシの使い分けをしている人は多い
歯ブラシの使い分けは、ダメージを抱えている時だけではありません。
使い分けをしている方の中には、時間がない時用に使用する歯ブラシ、細かい部分を磨く時用の歯ブラシと、用途に応じて使用していることがあるのです。
普段のブラッシングでも、気軽に使い分けをしている人が多いのです。
また、子ども用歯ブラシを大人は使わないと思いがちですが、大人用の歯ブラシで磨きにくい場所をカバーするために使用している人もいます。
ブラッシングの徹底に、歯ブラシの対象年齢は全く関係ありません。
使用しやすいと思った歯ブラシを使用するのが、予防に一番効果的です。
とはいえ、どのような歯ブラシが自分の口に合うのか、自己判断では難しい場合があります。
使い分けの効果を確実にしたいと考えている患者様は、歯科クリニックで歯ブラシを一緒に選んでみてはいかがでしょう。
歯科クリニックの目線から適切な歯ブラシのアドバイスがもらえますので、購入時の参考にしてみて下さい。
時間帯によっても歯ブラシを使い分けるべき
歯ブラシを使い分ける場合は、時間帯によって違うものを使用するという方法も有効です。
例えば、朝は忙しくあまり時間がないことが多いため、ヘッドの幅が広くなおかつ硬めの歯ブラシを使用します。
こうすることで、短時間でもしっかり汚れを落としやすくなります。
ただし、硬い歯ブラシでゴシゴシと磨くのは禁物です。
また夜は比較的時間に余裕があるため、コンパクトなヘッドで毛先がやわらかめの歯ブラシを使用し、隅々まで丁寧に磨きます。
就寝中は唾液の分泌量が減り、虫歯のリスクが高まるため、夜にしっかりブラッシングをすることが大切です。
補助的な歯ブラシも活用しよう
歯ブラシにはさまざまな種類がありますが、一般的なものはある程度形が決まっています。
ブラッシングを徹底するのであれば、補助的な役割を持つワンタフトブラシや歯間ブラシなども使用しましょう。
ワンタフトブラシは、歯科クリニックでも使用されることのある歯ブラシです。
毛先が一つの束のようになっていて、奥歯でも歯と歯の間にしっかりフィットします。
また歯間ブラシは歯と歯茎、歯と歯の間の隙間に溜まった汚れを落とすためのものです。
ワンタフトブラシでは大きすぎる隙間であっても、歯間ブラシであれば問題なくケアできます。
ただし、歯間ブラシは合わないサイズを使用すると歯茎を削るおそれがあります。
そのため、サイズ選びについては歯科医師に相談しましょう。
自宅と職場でも使用する歯ブラシは分けるべき
昼もブラッシングをしたいという方は、職場に歯ブラシを持ち込んで昼休みなどに時間に磨くこともあるかと思います。
職場で使用する歯ブラシは、お気に入りのデザインや色のものがおすすめです。
なぜなら、職場での気分転換になったり、午後の仕事におけるモチベーションが高まったりするからです。
ちなみに職場で使用する歯ブラシについては、デザインや色だけでなく、洗いやすさや携帯のしやすさなども考慮して選ぶべきです。
歯ブラシの持ち方も使い分けるべき
使用する歯ブラシの種類だけでなく、磨くときの持ち方についても使い分けることが望ましいです。
例えば、歯の表面を磨くときにはパームグリップで歯ブラシを持ちます。
パームグリップは、手のひら全体で歯ブラシを握る方法であり、安定して動かしやすいという特徴があります。
また力も入りやすいため、歯の表面を磨くのにはピッタリです。
一方歯と歯の間や歯と歯茎の境目、歯の裏側などを磨くときは、ペングリップがおすすめです。
ペングリップは、文字通りペンを持つように歯ブラシを持つ方法で、細かく手元を調整しながらブラッシングを行うことが可能です。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯ブラシは1本だけを使用するのでなく、複数で使い分けをしても良い
・口の中の状態に合わせて、ブラシの硬さを変えると、ダメージを最小限にできる
・硬さだけでなく、使用用途や形状で使い分けをしている人もいる
・自分に合った歯ブラシを見つけたい時は、歯科クリニックでアドバイスしてもらおう
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。