朝の歯磨きのタイミング~起きてすぐ歯磨きをするメリットとは?~

歯磨きを、朝夜2回している人は多いでしょう。
ところで、朝に歯磨きをする場合、起きてすぐにしますか?
それとも、朝食を食べてから歯磨きをするでしょうか?
実は、歯を磨くタイミングによって得られるメリットが違うのです。
ここでは、朝起きてすぐに歯を磨くメリットをご紹介します。

朝起きてすぐに歯磨きするメリット~①目覚めがスッキリ~

1つ目の朝起きてすぐに歯磨きをするメリットは、目覚めの良さです。
歯磨きをすることで、舌や頬に軽い刺激が与えられます。
その軽微な刺激が、脳に伝達されることで活性化されていくのです。

さらに、マウスウォッシュやミント系の歯磨き粉を使用すると、そのおかげで口の中をスッキリとさせることができます。
朝一の歯磨きは、その日活動するためのスイッチになると考えましょう。

朝起きてすぐに歯磨きするメリット~②口の中の環境をリセット~

2つ目のメリットは、口の中の衛生環境のリセットができることです。
朝、歯磨きをする前の口の中は、乾燥しており、細菌が活発になりやすい環境になっています。
このままでは、起きてすぐ唾液の分泌が促せません。
また唾液の分泌ができたとしても、細菌への対応ができず、歯や口に悪影響を及ぼしてしまいます。

まず細菌を体外に出すという意味において、朝起きてすぐの歯磨きは効果的なのです。
活動が活発になり増えてしまった細菌も、一度歯磨きをすることでその数をリセットすることができます。
後は、食後や寝る前の歯磨きを怠らなければ、良い状態のまま1日を過ごせるのです。

衛生環境を整えるのは、起きてすぐの状態でなければできません。

朝起きてすぐに歯磨きするメリット~③虫歯菌以外の細菌を体内に入れない~

2つ目のメリットで、朝起きてすぐの歯磨きで細菌を体外に排出することをお話ししました。
排出されるのは、虫歯関連の細菌だけではありません。
体調や季節によっては、インフルエンザや風邪等のウイルスも口の中にいるのです。

細菌が体内に入ってしまうと、体調不良になってしまいますし、症状が悪化する恐れもあります。
虫歯に限らず、健康でいるためにも、朝起きてすぐの歯磨きは大切なのです。

今回お話しした内容は、ほんの一部です。
歯科クリニックでは具体的なアドバイスができますので、歯磨きのお悩みがある場合は是非ご相談下さい!

朝起きてすぐに歯磨きするメリット~④口臭予防~

朝起きてすぐに歯磨きをするメリットとしては、口臭予防につながることも挙げられます。
なぜなら、歯磨きによって唾液の分泌促進、タンパク質の除去ができるからです。

口臭の原因は乾燥と細菌です。
人は唾液によって口内の乾燥を防ぎ、口内の細菌を胃液で処理しています。
これにより、起きている間は口臭を防ぐ効果が見込めます。

しかし、②でも解説したように、寝ている間は唾液の分泌が抑えられています。
また口内には剥がれた口腔粘膜、歯周ポケット内の食べカスなど、タンパク質が残されていることも珍しくありません。

タンパク質は、増殖した細菌によって分解され、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を生成します。

そのため朝起きてすぐ歯磨きを行い、唾液分泌を促したり、口臭の原因となる細菌を除去したりすることが大切です。

朝食後の歯磨きは必要?

朝起きてすぐ歯磨きをすることで、口内の細菌はある程度除去されます。
一方、朝食後に行う歯磨きは、朝食べたものの食べカスなどを除去するのに効果的です。

しかし、歯を磨きすぎるとかえって口内の乾燥につながったり、歯や歯茎を傷付けてしまったりすることがあります。
そのため、基本的には朝から2回歯磨きをすることは控えましょう。
朝起きてすぐに磨いたのであれば、食後はうがいで食べカスを洗い流す程度でOKです。

もし朝食前と朝食後の2回磨くのであれば、それぞれ目的が違うことを意識し、2回目はできるだけ優しく磨くのがポイントです。

朝食後のうがいの仕方

朝食後にうがいを行う場合は、ブクブクうがいとガラガラうがいを両方行うことをおすすめします。

まずコップに水を用意し、口に含んでブクブクとうがいをします。
水を吐き出した後、再び口に水を含み、顔を上に向けてガラガラうがいを行います。
ガラガラうがいを行う時間は15秒くらいで、こちらの流れを2~3回行えば効果的です。

朝起きてすぐ行う歯磨きには、ウイルスを除去する効果もあると言いましたが、朝食後にガラガラうがいを採り入れることでも同様の効果が得られます。

朝歯磨きを忘れたときの対処法

朝起きてすぐ、もしくは朝食後の歯磨きを忘れてしまったという場合は、隙間時間にガムを噛むことをおすすめします。
なぜなら、ガムには唾液の分泌を促す効果があるからです。

唾液には強力な殺菌作用を持つ抗体の他に、口内の汚れが細菌を洗い流す自浄作用、歯の再石灰化を促す作用があります。

もちろん、こちらの効果は歯磨きに比べると劣りますが、一時的な対処法として採り入れるには十分です。

またガムを選ぶ際には、砂糖が含まれたものではなく、虫歯の発症や進行を防ぐキシリトール配合のものを選びましょう。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・朝起きてすぐに歯磨きをすると、口内がスッキリすることから目覚めが良くなる

・乾燥している口の中にいる細菌を排出し、口内環境をリセットできる

・虫歯に限らず、細菌が体に入ることを防げるため、体調管理にも役立つ

・歯磨きの悩みがある場合は、歯科クリニックに遠慮なく相談しよう

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。

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