季節を問わず、乾燥している日に喉が痛くなる人はいませんか?
その際、喉を労わるためにのど飴を舐める時もあるでしょう。
最近は様々な味が登場していますから、美味しく喉のケアができます。
とはいえ、のど飴も「飴」です。
のど飴も舐め過ぎてしまうと、虫歯になってしまうのでしょうか?
のど飴で虫歯になってしまう原因
のど飴は、喉のケアに一役買いますが、舐め過ぎると虫歯になるリスクを高めてしまいます。
その理由は、飴に含まれている砂糖にあります。
のど飴一粒に対して含まれている砂糖は、約5gになります。
数字だけを見ると、「たった5g」と思ってしまうでしょう。
しかし、5gはシュガースティック1本分に相当する量になります。
シュガースティックをイメージしてもらえれば、意外と量が多いと感じませんか?
それが1粒分になりますから、喉のためにと3粒、4粒食べると、砂糖を大量摂取していることになりかねません。
砂糖が多い食べ物は、口の中の虫歯菌を活性化させてしまう恐れがあります。
のど飴が虫歯になりやすい原因は食べ方にもある
ところで、のど飴に含まれている砂糖の量が虫歯に影響するだけではありません。
のど飴は、一度に2粒、3粒を舐めることがありません。
舐める時は必ず、1粒ずつになります。
それを、必要な時に適宜口に入れてることになりますから、口の中が常に虫歯菌が活発になりやすい環境になっているのです。
虫歯になりにくい食べ方の中に、「ながら食べをしないこと」があります。
のど飴を舐めていると、どうしてもながら食べの状態になりやすいですから、食べ方にも原因があると考えられるのです。
これは、キシリトール入りののど飴でも同じことが言えます。
歯に良いキシリトールが含まれているのど飴であっても、だらだらと舐めている状況ではせっかくの効果が半減してしまいます。
一見すると効果のある食べ物でも、食べ方に注意しなければなりません。
注目すべきのど飴の虫歯予防成分
虫歯予防として摂取すべきのど飴は、キシリトール配合のものが望ましいです。
その他、ラクトフェリンも、のど飴に含まれる注目すべき成分です。
ラクトフェリンは、母乳に多く含まれている成分で、抵抗力のない赤ちゃんを感染症から守り、健やかに成長するために必要なタンパク質です。
また唾液の分泌促進や口臭予防などの効果が期待できるため、こちらの成分が含まれたのど飴は積極的に選びたいところです。
さらにラクトフェリンには歯周病菌を抑制する作用もあり、歯周病だけでなく、歯周病菌が体内に侵入することで起こるさまざまな疾病の予防にも力を発揮します。
トローチは舐めても大丈夫?
風邪っぽい症状が出たときなどにはトローチを舐める方もいるかと思いますが、こちらは基本的には虫歯のリスクが低いです。
トローチは抗菌・殺菌作用があるものであるため、舐めても虫歯や歯周病にはなりにくいです。
しかし成分は白糖を使用しているものが多く見られるため、長時間舐めていると虫歯になる確率は高くなります。
ちなみに、トローチは抗菌作用もしくは殺菌作用のいずれかの作用を期待して舐めるものです。
そのため、乾燥による喉のイガイガを解消するために舐めるといった方法は、目的が異なります。
乾燥によるイガイガの場合、トローチでも症状が改善せず、単に虫歯のリスクを高めてしまうだけになる可能性があります。
のど飴を舐めても虫歯になりにくい方法とは?
最後に、のど飴を舐めても虫歯になりにくくする方法をご紹介します。
それは、一日4粒以上は舐めないことと、舐めた後にうがいかお茶を飲んで糖分を流してしまうことです。
口の中に含んでいる時間を少なくし、糖分が付着しないようにしますから、虫歯菌が活性化するのを防いでくれます。
歯科クリニックでも歯に優しいのど飴をレクチャーします!
のど飴の過剰摂取による虫歯以外の口内トラブル
のど飴を食べすぎると、砂糖の作用によって虫歯のリスクが高まりますが、その他の口内トラブルにつながることも考えられます。
具体的には、細菌やウイルスに感染しやすくなることです。
のど飴を過剰に摂取すると、繊毛運動の働きが低下します。
繊毛運動は、体内に侵入したウイルスなどの異物を体外に排出する仕組みです。
呼吸時に体内に入ったウイルスは、鼻やのどの表面を多く粘膜にある粘液に付着し、その下にある繊毛によって体外に排出されます。
しかしのど飴の摂取量が多いと、口内の粘膜を保護する作用が不足し、細菌やウイルスをうまく排除できなくなります。
のど飴以外で喉の乾燥を解決する方法
温かい飲み物を飲んで喉に潤いを与えることで、ある程度喉の乾燥は抑えられます。
もちろん、このとき白湯などを選ぶことにより、虫歯のリスクは完全に排除できます。
また室内が乾燥していると、必然的に喉も乾燥しやすくなるため、部屋の湿度は常に40%以上に保つのが理想です。
ちなみに、喉の乾燥が少しでも見られる場合、のど飴を含む応急処置で済ませるのはおすすめできません。
長引いてしまう前に、最寄りの内科もしくは耳鼻咽喉科のクリニックに相談しましょう。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・喉のケアに欠かせないのど飴も、虫歯の原因になってしまう
・意外とのど飴1粒には、大量の砂糖が含まれている
・のど飴は常に口に入れていることが多いため、ながら食べになりやすい
・ながら食べを防ぐために、1日4粒程度、舐めた後にうがいやお茶を飲むようにする
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。