矯正治療中は、矯正装置の効果を発揮するために、患者様に我慢してもらうことが多くあります。
それらは、矯正治療を無事に終了するために必要なことです。
ところで、日常生活ではどのようなことに注意すべきなのでしょうか?
ここでは、矯正治療中に注意すべき内容についてお話しします。
矯正治療で注意すること～①激しいスポーツ～
矯正治療を受けている患者様の中には、スポーツをすることが好きな方もいます。
矯正治療の方法によっては、スポーツの制限が必要な方もいますので、治療を始める前に確認しておきましょう。
制限される可能性があるのは、矯正装置が外れてしまったり、スポーツの衝撃で口の中が傷ついてしまったりする方になります。
矯正装置の種類によっては、ちょっとした衝撃で外れてしまうものもありますので、激しいスポーツを控えてもらう場合があります。
また、スポーツの制限が必要ない場合でも、激しい動きが伴う場合は矯正治療における装置で口内が傷つく恐れがあるため、注意しなければなりません。
安心してスポーツを楽しみたいという場合は、歯科クリニックでマウスガードを作成できますので、それをお願いしておきましょう。
どのような矯正装置でも万能ではありませんから、スポーツ中は気をつけて行動するようにして下さい。
矯正治療で注意すること～②固い食べ物～
次の矯正治療中に注意すべきことは、固い食べ物です。
食べること自体は、問題ありません。
しかし、フランスパンのような固い食べ物を食べた時に、装置が壊れてしまう場合があるのです。
装置が壊れてしまうと、歯科クリニックで取り換えてもらわなければなりません。
これは、患者様にとってもちょっとした手間になってしまいます。
よって、固い食べ物を食べる時は、少し注意して食べるようにして下さい。
矯正治療で注意すること～③ホワイトニング～
最後の矯正治療中に注意することは、ホワイトニングです。
歯並びを綺麗にするついでに、歯の色も綺麗にしたいと思う方もいるはずです。
しかし、これらの治療は基本的に同時進行できません。
特に、ワイヤーの矯正治療を行う場合は、歯に装置を取り付けてしまいますので、ホワイトニングの治療が行えなくなります。
しかし、矯正治療の方法によっては、治療前に勧めている場合や、同時に行える場合もありますので、歯科クリニックの指示に従うようにして下さい。
この他にも装置等にトラブルが発生した場合は、気づいた時点で問題ありませんから、歯科クリニックをすぐに受診して調整してもらいましょう。
矯正治療で注意すること～④ブラッシング～
矯正治療中は、特にブラッシングを丁寧に行わなければいけません。
なぜなら、歯と矯正装置の間に汚れが溜まりやすくなるからです。
具体的には、通常の2～3倍程度の時間をかけてブラッシングしましょう。
また歯ブラシは歯や口の大きさに合ったものを選び、歯磨き粉はフッ素やキシリトール配合のものを選ぶべきです。
さらに、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスを併用することも大切です。
ちなみに矯正治療中は、可能な限り食後すぐにブラッシングを行うことが望ましいです。
もちろん取り外し可能な矯正装置の場合、一度取り外して歯と装置をキレイにし、再び装着します。
矯正治療で注意すること～⑤飲酒、喫煙～
飲酒や喫煙も、矯正治療中に注意すべき習慣です。
お酒を飲むことにより、矯正装置や矯正治療中の歯に直接的な影響を及ぼすことはありません。
しかし赤ワインなどの色素の強いものを摂取すると、矯正装置のゴム質のパーツを赤く染めてしまう可能性があるため、注意が必要です。
また何らかの外科的処置を行った際は、当日にアルコールを摂取することを控えましょう。
アルコールには血行を良くする効果があるため、患部の出血が止まりにくくなる可能性があります。
さらにタバコに関しても、矯正装置のパーツを変色させてしまうことが考えられます。
特にマウスピース矯正など、見た目の目立ちにくさがメリットの矯正装置を使用する際は、色がつく原因になる喫煙を控えるのが無難です。
矯正治療で注意すること～⑥睡眠～
矯正装置中は、睡眠に関して注意することもあります。
基本的に、矯正装置はその種類に関係なく、睡眠時も装着し続けなければいけません。
しかしこれによって痛みが出たり、場合によってはなかなか眠れなかったりすることがあります。
特に矯正治療の開始直後は、まだ矯正装置に慣れていないため、痛みが出やすくなります。
もし矯正治療開始後、寝不足が続くというのであれば、歯科医師に相談してください。
そうすることで矯正装置の調整を行ってもらえるほか、睡眠のコツについてアドバイスを受けられる可能性もあります。
矯正治療で注意すること～⑦仕事～
矯正治療中の仕事では、痛みや違和感により、集中力が保てなくなる可能性があります。
装着後の痛みは1週間程度で治まることが多いですが、もしそれ以上継続するようであれば、歯科医師に相談してください。
歯科クリニックでは、痛みや違和感を軽減するために、ワイヤーの力を緩めるなどの対処をしてくれます。
また矯正装置の調整については、特に大きな問題が発生していなくても、定期的に行われるものです。
そのため、通院するには仕事のスケジュールをうまく調整しなければいけません。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・矯正治療中の激しいスポーツは、装置が外れたり、口内を傷つけたりする恐れがある
・矯正治療中の固い食べ物は矯正装置が壊れる可能性があるため、注意して食べる
・矯正治療中は、ホワイトニングのタイミングを考えなければならない
・装置や口内にトラブルが生じた時は、すぐに歯科クリニックを受診しよう
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。
