40代が危ない!~歯が抜ける原因とその対処法を解説~

「自分の歯で食事がしたい」という思いは、皆様の共通認識です。
しかしその思いも空しく、40代を境に歯が抜けてしまう人が多いのです。
なぜ、40代が歯にとってターニングポイントになり得るのでしょうか?
今回は、歯が抜けてしまう原因とその対処法について解説します。

多くの人が40代で歯が抜けている

まずは、40代をきっかけに歯が抜けるという実態について解説しましょう。
ここでは、平成28年厚生労働省の歯科疾患実態調査を参考に見ていきます。
調査によると、40歳以降で自分の歯が全て揃っている人は、2人のうち1人という結果になっています。

一見歯のトラブルを抱えていないような人でも、歯が抜けてしまい、すでに治療済みの人がいるのです。
さらに、この調査の中では、50歳を越えた人の割合も記載されています。
50歳以上になると、約6割の人が歯を失っているという結果が分かりました。

高齢者でなくても、歯を失ってしまうリスクは潜んでいるのです。

参考URL(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf)

40代で歯が抜けてしまう理由

調査のように40代で歯が抜けてしまうことには、複数の理由が考えられます。
1つは虫歯や歯周病の進行によるものです。
歯の強度が弱まってしまった結果、抜けやすくなってしまうのです。

もう1つは、40代特有の体の変化です。
女性の場合は、ホルモンバランスの影響で疲れやすい等といった症状が表れやすいです。
また、性別に関わらず体の変化が感じられる年代になりますから、それがきっかけで歯のトラブルに発展することも少なくありません。

歯が抜けてしまう原因は、日々の不摂生だけではありません。
年齢的な要素も関わりますから、自分の体の変化に気を付けることも大切です。

女性の歯周病リスクが高い理由

先ほども触れたように、女性はホルモンバランスの影響により、歯のトラブルが起こりやすいです。
特にリスクが高い疾患としては、やはり歯周病が挙げられます。

歯周病菌の中には、女性ホルモンを好み、ホルモンの影響で活動が活発になるタイプが存在します。
そのため女性ホルモンの分泌が大きく変化する時期、特に思春期や妊娠・出産期、更年期などには歯周病のリスクが高まります。

また更年期を迎える40代半ば~50代半ばにかけては、女性ホルモンの分泌量が大きく減少し、骨の吸収を抑える力が低下します。
これにより、骨粗しょう症にかかりやすくなり、歯を支える歯槽骨にも大きな影響を及ぼします。

具体的には、古い骨を壊し新しい骨をつくる骨代謝が正常に行われなくなり、歯槽骨が脆く折れやすくなります。

長年の歯ぎしりによって歯が割れることもある

40代の方は、歯ぎしりによって歯が割れてしまうことも考えられます。
こちらは、長年の歯ぎしりで少しずつダメージを受けた歯の根が割れてしまうというものです。

特に歯の根が縦に割れてしまうと、修復することは難しく、抜歯をする可能性が極めて高くなります。

また、長年の歯ぎしりは、歯を支えている顎骨にもダメージを与えます。
さらに、歯ぎしりによる力が歯周病でぐらついた歯をさらに動揺させ、歯が早く抜けてしまうことにもつながります。

ちなみに、歯ぎしりは歯と歯を支える骨の間でクッションの役割をしている歯根膜にも負荷がかかります。
そのため歯根膜炎という炎症を引き起こし、歯の痛みや歯茎の腫れが出たり、歯の根の先で膿をつくったりすることもあります。

40代で歯が抜けないための対処法

年齢的に、体も生活も大きく変わる40代。
40代で歯が抜けてしまうのを防ぐためには、歯科クリニックでの定期検診を受けましょう。

定期検診では、虫歯の有無や歯周病チェックをするだけではありません。
年齢的な体の変化も考慮した上で、適切なアドバイスをすることができます。
もちろん、歯科クリニックの受診が久しぶりだという方も大歓迎です!

歯のトラブルは、いくら丁寧なセルフケアを行っていても起こることがあります。
その小さな種を見流さないのが、歯科クリニックの役割です。
高齢になっても自分の歯で食事がしたいと考えている人は、早速予約を取ってみてはいかがでしょうか?

歯が抜けてしまったらどうする?

40代で実際に歯が抜けてしまった方は、早急に歯科クリニックを受診しましょう。
基本的には、歯周病治療や補綴治療で対応します。

歯周病治療は、原因となるプラークを除去し、適切な方法でブラッシングを行うものです。
歯周ポケットや歯茎の深部の歯石がある場合は、外科手術を伴う可能性もあります。

歯周治療の期間は一般的に1~2ヶ月程度の期間を要し、治療費は総額で5,000~50,000円程度が目安です。

また、保険治療が可能な補綴治療としては、ブリッジや入れ歯が挙げられます。

ブリッジは、欠損した歯の両隣の健康な歯を削って土台にし、橋を渡すような形で固定式の被せ物を取り付けます。
入れ歯は他の歯へバネをひっかけ、着脱可能な入れ歯を固定する方法です。

検査・診療費用を含め、ブリッジは総額15,000~20,000円程度、入れ歯は5,000~15,000円程度かかるのが一般的です(3割負担の場合)。

ちなみに、ブリッジや入れ歯はいずれも作製期間がかかり、こちらは2~4週間程度です。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・40代で歯を失ってしまう割合は、2人のうち1人

・50歳以上になると約6割の人が歯を失っているため、高齢者だけの問題でない

・歯が抜ける原因は虫歯や歯周病の進行だけでなく、年齢による体の変化も関係する

・原因が何であっても、歯科クリニックの定期検診で未然に防げる

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。

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