歯並びをキレイにしたい方にとって、真っ先に思い浮かぶのは歯科クリニックでの矯正治療だと思います。
しかし、矯正治療の多くは自由診療であり、治療を受けたくても、なかなか費用を用意できないというケースは珍しくありません。
今回は、矯正治療の費用を抑える主な方法について解説したいと思います。
比較的安価な装置を選ぶ
矯正治療で使用する装置には、さまざまな種類のものがあります。
例えば、歯の表面に金属の装置を付けるブラケットタイプの矯正治療では、患者さんの希望に応じて、ワイヤーの色や付ける位置などを選択することができます。
マウスピース矯正についても、歯科クリニックによっては、インビザラインをはじめとするさまざまなブランドから、患者さんに合ったものを選ぶことが可能です。
また、このときなるべく費用を抑えたいのであれば、審美性がそこまで考慮されていない装置がおすすめです。
具体的には、ワイヤー矯正が比較的安価であり、マウスピース矯正や舌側矯正などは費用が高くなる傾向にあります。
治療期間が延びないようにする
矯正治療の期間が延びると、その分だけ装置の調整料、保定観察料といった費用が高くなります。
また、マウスピースを紛失してしまった場合、つくり直しのためのブランク期間が発生し、結果的に治療期間が延び、費用もかかりやすくなるため、注意しなければいけません。
予定通りの治療期間で矯正治療を完了させるには、装着時間などのルールを厳守し、保定期間中も定期的な通院を行いましょう。
定期検診を受けていないことにより、後戻りしてしまった場合の再治療は、費用が発生することがあります。
デンタルローンを利用する
そもそも手元にお金がほとんどないという場合、デンタルローンの利用も検討してみましょう。
デンタルローンは、信販会社や金融機関が、歯科治療費を立て替えてくれるサービスです。
住宅ローンや自動車ローンのように、利用目的は歯科治療に限定されていて、場合によっては、歯科クリニックで申込ができることもあります。
ただし、デンタルローンは審査に通過しなければ利用できませんし、すべての歯科クリニックで対応しているわけではありません。
クレジットカードの分割払いを利用する
デンタルローンと似たような選択肢ですが、すぐに現金が用意できない場合は、クレジットカードの分割払いを利用するのも一つの手です。
分割払いであれば、あらためて審査を受けることなく利用可能です。
またカード会社によっては、歯科クリニックで矯正治療の費用を支払った後、分割払いに切り替えられることもあります。
ちなみにクレジットカードで支払いをすれば、そのカードに紐づいているポイントも溜まります。
ポイントをショッピングなどに利用すれば、実質治療費を抑えられることになります。
ただし、分割払いをするのであれば、きちんと返済の目途が立っていることを確認した上で行わなければいけません。
医療費控除を利用する
医療費控除も、費用を節約したい方にはおすすめの方法です。
医療費控除は、1月1日~12月31日までの治療費が一定額を超えた場合、所定の手続きを行えば税金が安くなるという制度です。
自身で医療費控除額を計算する際には、課税所得額と1年間の医療費の合計金額、保険金などに所得税率をかけて算出します。
こちらの制度を利用すれば、後々支払う税金額が下がるため、実質矯正治療の費用は安くなります。
しかし、医療費控除はデンタルローンやクレジットカードのように、現金の代わりに治療費を支払える方法ではありません。
そのため、矯正治療を受ける時点で持ち合わせがない場合、他の方法を選択することになります。
部分矯正で治療できるかどうか確認する
矯正治療を受ける前には、全体矯正ではなく、部分矯正で治療できるかどうか歯科医師に確認すべきです。
部分矯正は気になる箇所のみを矯正する治療法であり、治療範囲が限定されるため、費用が抑えられる可能性があります。
具体的には、全体矯正と比べ半分以下の費用で治療を行うことができます。
ただし、部分矯正が適しているケースは決して多くありません。
奥歯の噛み合わせに問題がない場合、歯の重なりや凸凹が軽度の場合以外は、全体矯正を選択すべきだと言えます。
市販のマウスピースを使った矯正はNG
インターネットでは、市販のマウスピースによって矯正を行う方法が紹介されていますが、こちらはおすすめできません。
市販のマウスピースは、歯を移動させることではなく、歯を守ることを目的としてつくられています。
中には矯正効果を謳っているマウスピースもありますが、歯科クリニックでの矯正治療に比べるとほとんど効果は期待できません。
むしろ歯列に悪影響を及ぼすことが考えられます。
ちなみに、ごく稀に指や道具を使って自力で歯を動かそうとする方がいますが、こちらは非常に危険です。
無理やり歯を動かそうとすると、歯の神経が傷ついたり歯が折れたりします。
まとめ
ここまで、矯正治療の費用を抑える主な方法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
矯正治療の費用相場は、10~150万円程度とかなり幅があり、口内状況などによっては莫大な金額になることもあります。
そのため、経済的な余裕があまりない方は、歯科クリニックに相談し、前述したものを含む工夫を行う必要があります。
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