バナナは虫歯になりやすい食べ物なのか?

砂糖が含まれているお菓子は、虫歯予防の食べ物に向きません。

それとは別に、果物は虫歯になりにくい食べ物として紹介されることが多いです。

ところが、果物の中でもバナナに関しては虫歯予防への評価が分かれます。

どうしてなのでしょうか?

ここでは、バナナは虫歯になりやすい食べ物かどうかについてお話します。

バナナが虫歯になりやすいと言われている理由

バナナが虫歯になりやすい食べ物だと思われている理由は、“歯にくっつきやすい”ことが挙げられます。

果物に限らず、虫歯になりやすい食べ物に共通している特徴は、粘り気のある、歯にくっつきやすいところです。

歯にくっついてしまうと、唾液の作用があっても中々落ちません。

よって、歯磨きを丁寧にしなければ、歯に食べ物が残ったままになってしまい、そこが虫歯菌の温床になってしまう可能性があるのです。

バナナが歯にくっつきやすい理由

バナナが歯にくっつきやすい理由としては、デンプンが含まれていることが挙げられます。

バナナは、ラズベリーやブラックベリーといった低糖質の果物とは違い、デンプンが豊富に含まれています。

デンプンは、グルコースが何万個にもつながった多糖類の一種であり、歯にねっとりと付着しやすいです。

そのため、バナナを食べると口内は大きく酸性に傾きます。

また、デンプンが含まれるバナナ1本分の糖質量は、通常サイズで食パン2枚分にも相当すると言われています。

このことから、毎日バナナを摂取すると、虫歯のリスクは上昇する可能性があります。

バナナが虫歯になりにくいと言われている理由

他方で、果物に含まれている糖分は虫歯菌が好むショ糖だけでなく、果糖やブドウ糖もあります。

特に果糖は甘みが強いですが、虫歯菌の栄養源になりにくい糖分です。

糖分の視点から見ると、バナナは一概に虫歯になりやすい食べ物だと言いにくいのです。

ですので、口内に残らなければ、バナナも虫歯リスクが低い食べ物になると言えます。

これからバナナを食べる際は、注意しましょう。

バナナには虫歯予防になるキシリトールが含まれている

また、バナナは虫歯になりやすいと言われている一方で、キシリトールが多く含まれている食べ物でもあります。

キシリトールが含まれている果物は、バナナ以外にもイチゴやラズベリー、プラムがあります。

虫歯菌は酸を作り出し、歯を溶かしてしまいますが、キシリトールだとその活動を抑えられます。

そのため、歯の健康に配慮した上で栄養を摂れる食べ物になるのです。

バナナが虫歯になりやすい食べ物だと言われてしまう理由が、今回の記事で分かったはずです。

しかしながら、糖分の種類やキシリトールが含まれている視点から見ると、完全に虫歯予防に不向きな食べ物だと言うことはできません。

食べた後に歯磨きを行えば、そこまで大きな問題になりません。

単にバナナが予防に不向きな食べ物だというよりは、その後のケアを怠った結果、虫歯になってしまうとも考えられます。

どの食べ物にも言えることですが、食べた後はしっかりと歯磨きをするのを忘れないようにしましょう。

バナナにホワイトニング効果があるって本当?

自宅で手軽に歯をホワイトニングできる方法を探していると、”バナナの皮を歯に密着させて放置し、その後に歯磨きをすると歯が白くなる“という情報を見かけることがあります。

こちらは、バナナの皮に含まれるカリウムやマグネシウムが作用しているとされていますが、残念ながら科学的な根拠はありません。

むしろ、先ほども触れたように、バナナにはデンプンやブドウ糖、果糖、ショ糖といったさまざまな糖質が含まれていて、粘度も高いため、バナナの皮を長時間歯に密着させると、それらが歯に付着します。

もちろん、付着した糖質を十分に除去できないと、虫歯のリスクを高めるおそれがあるため、歯を白くしたい方は、バナナの皮を使用するよりも、市販のホワイトニンググッズを使用したり、歯科クリニックでホワイトニング治療を受けたりした方が良いです。

バナナ以外の虫歯になりやすい果物

健康のために、みかんやオレンジ、レモンなどの柑橘類を積極的に食べているという方もいるかもしれません。

こちらは、ビタミンCを効率的に摂取できるため、健康においては有用ですが、虫歯予防の観点からはあまり良くありません。

柑橘類に含まれている酸は非常に強力であり、虫歯菌が酸性する酸と同様に、歯を溶かす作用があります。

そのため、摂取しすぎると虫歯と似たような症状が出たり、知覚過敏になったりすることが考えられます。

また、ドライフルーツも、健康志向の強い方がよく摂取しているものですが、こちらは一般的に長期保存するため、砂糖が使用されています。

その上、バナナと同じく粘着性が高いため、歯にくっつきやすく、虫歯を誘発するリスクがあります。

虫歯になりにくい果物は?

虫歯になりにくい果物としては、リンゴや桃、梨やブドウなどが挙げられます。

これらの果物は、十分な甘さがあるため、虫歯につながりそうに思えますが、実際は水分がたっぷりと含まれているため、バナナのように粘度が高くありません。

また、食物繊維も入っているため、口内に残りにくく、虫歯のリスクは低いです。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・バナナが虫歯になりやすいのは、粘り気があり、歯にくっつきやすい食べ物だから

・バナナに含まれている果糖は、虫歯菌の栄養源になりにくい糖分

・キシリトールもバナナに多く含まれており、虫歯菌の活動を抑えられる

・バナナの虫歯リスクは、食後のケア次第で大きく変化する

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。

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