セレック治療は、CAD/CAMシステムを用いてセラミックの補綴物を作製する治療であり、コストパフォーマンスや治療期間の短さなどのメリットがあります。
しかし、実際こちらの治療を受けようとする方は、良くない面についても把握しておく必要があります。
今回は、セレック治療を受けるにあたって注意すべきポイントを解説します。
破損するリスクがある
セレック治療で使用するセラミックは、とても硬い素材ですが、陶器でできているため、強い力が加わると破損する可能性があります。
例えば、前歯にセラミックを装着する場合、人やボールがぶつかったり、転倒によって衝撃を受けたりすることで、破損のリスクは高まります。
また、奥歯の詰め物がセラミックである場合は、歯ぎしりや食いしばりによって割れたり折れたりすることがあります。
ただし、こちらはセレック治療に限ったことではありません。
セラミックを使用した歯全般には破損リスクがあります。
ちなみに、セレック治療では、患者さんの歯列に関するデータをコンピュータに保存するため、破損してもすぐに修復することが可能です。
治療に制限がある
セレック治療は、安全性や審美性、耐久性に優れたセラミックの補綴物を装着できる治療法ですが、すべての方が受けられるというわけではありません。
例えば、ブリッジに使用する被せ物など、一部の症例についてはセレック治療を適用できないため、注意してください。
また、セレック治療は、従来のセラミック治療と比べてリーズナブルな価格で受けられますが、それでも保険が適用されない自由診療であることには変わりありません。
そのため、費用は全額患者さんの自己負担になり、経済的に苦しい方にとっては、コストが重くのしかかることも考えられます。
治療が一日で終わらない可能性がある
セレック治療は、その日のうちに補綴物の作製を終わらせることが可能ですが、こちらはあくまで最短の話です。
患者さんの歯の色によっては、数回治療を受けなければいけないこともあります。
具体的には、セレック治療で使用するセラミックブロックと、患者さんの歯の色が合わない場合、色調の調整が必要であり、こちらは1回の治療では対応できません。
まとめ
ここまで、セレック治療を受けるにあたり、注意すべきポイントについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
世の中には優れた歯科治療がいくつもありますが、完璧な歯科治療は残念ながらありません。
こちらは、当然セレック治療も例外ではなく、メリットもデメリットも両方把握し、納得した上で治療を受けることが大切です。
患者様には、治療内容をアニメーション動画で分かりやすく説明し、納得頂ける治療をさせて頂きます。