【光が丘土支田の歯医者】口臭がハラスメントにつながるって本当?

一切口臭を発しない方は基本的には存在しませんが、ニオイの度合いには個人差があります。

また、強烈な口臭を発生させている方は、知らず知らずのうちに、職場などでハラスメントを行っているかもしれません。

今回は、口臭による“スメルハラスメント”について解説したいと思います。

スメルハラスメントの概要

スメルハラスメントとは、スメハラと略されるもので、ニオイに関して周囲の方に不快感を与える行為をいいます。

近年、セクハラやパワハラをはじめとする、さまざまな種類のハラスメントが社会的に問題となっています。

その中で、職場において不快感を与える要素の一つである悪臭に関連して、スメハラもハラスメントの一種として指摘されるようになりました。

具体的には、不快な口臭や体臭、タバコのニオイ、強烈な香水のニオイなどがスメハラにつながるおそれがあります。

香害との違いは?

スメルハラスメントと似たものに香害があります。

香害は、一般的に洗剤や柔軟剤などに含まれている化学物質が原因となり、健康上の被害が出ることです。

洗剤や柔軟剤以外でいうと香水や化粧品、制汗剤などの合成香料が原因となり、頭痛や吐き気などさまざまな症状を引き起こします。

一方スメルハラスメントは、周囲に明らかな健康被害をもたらさない場合であっても、ニオイによって不快感を与えることを指しています。

つまり香害と比べて、スメルハラスメントの方が発生のハードルが低いということです。

ニオイの感じ方は人によって違いますが、少しでも不快感を抱かれてしまうと、それはスメルハラスメントに該当します。

スメルハラスメントのデメリット

強烈な口臭を放つ方がスメルハラスメントを行うことにより、その職場などにいる別の人物の体調を崩してしまうことがあります。

また、密閉されたオフィスなどで業務を行う職場の場合、口臭が周囲の方の集中力を低下させ、パフォーマンスの悪化を起こす原因にもなりかねません。

もちろん、常に職場で不快な口臭を放っている場合、「あの人には近寄りたくない」などと遠ざけられてしまう可能性も高く、こちらが組織全体のチームワークやコミュニケーションの低下につながることも考えられます。

被害者が退職してしまう可能性も

口臭によるスメルハラスメントが発生すると、被害に遭った従業員の方が退職してしまうことも考えられます。

ニオイは人間の生理的な部分に訴えてくるため、長時間不快なニオイがする場所で過ごすというのは、かなりの精神的苦痛を伴います。

特に企業の場合、一般的には毎日8時間ほどの定時労働を義務付けられるため、スメハラの環境から逃げたくても逃げられません。

そのため、ニオイに耐えられず、退職する従業員が出てくるのです。

もちろん退職者が出てしまうと、企業の業務はうまく回らなくなり、スメハラを行っている本人の負担も増加するおそれがあります。

自分のニオイは自分ではなかなか気付けない

仮に強い口臭が出ていたとしても、自分のニオイは自分自身ではなかなか気付けません。

そのため、対策を取るのは非常に難しいです。

たとえ周囲の誰もが気付くような強烈なニオイであっても、長時間その環境に居続けると、嗅覚は順応を起こします。

つまり毎日自身の口臭を嗅いでいると、臭くないと感じるようになるということです。

ちなみにこのような現象は馴化といいますが、馴化は口臭だけでなく、体臭など別の自身のニオイでも起こりやすいです。

そのため、第三者からニオイが出ていることを明確に指摘されない限り、周囲に気を遣うことはなかなかできません。

スメルハラスメントになる前に口臭治療を

口臭が発生しているかどうかは、自身ではなかなか気付けないことが多いです。

そのため、日頃から口臭が発生しないように、最低限の対策を取っておきましょう。

例えば、ブラッシングの徹底はもちろん、舌磨きによる舌苔の除去も欠かさずに行うべきです。

また、口内の乾燥を防ぐために、よく噛んで食べたり、鼻呼吸を意識したりすることも重要です。

ちなみに、喫煙をしている方は、唾液の分泌量が減ったり、歯茎の血流が悪くなったりして、口臭を悪化させるため、禁煙することも考えなければいけません。

自身がスメハラの被害者になった場合は?

自身の口臭がスメルハラスメントにつながる可能性がある一方で、周りの方の口臭がひどく、自身がスメルハラスメントの被害者になるケースもあります。

このようなケースでは、まずオフィス内の換気を行ったり、エアコンの向きを変えたりすることをおすすめします。

もし工夫をしても改善されないのであれば、その相手に口臭が出ていることを伝えるしかありません。

ただし、口臭はデリケートな問題であるため、伝え方には注意しましょう。

本人に直接言いづらいのであれば、上長や総務、人事など管理者に相談するのも一つの方法です。

まとめ

ここまで、口臭が引き起こすスメルハラスメントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

周りの方の体調や業務などに影響を与えるほどの口臭は、もはや自身だけの問題ではありません。

もし、セルフケアや食生活の見直しだけでは改善されないのであれば、歯科クリニックを受診することも考えましょう。

場合によっては、虫歯や歯周病などの病気が隠れていて、そちらが強い口臭を発生させていることもあります。