子どもは無意識のうちに、指しゃぶりや頬杖、爪噛みなど、歯にとってあまり良くない癖が出てしまうことがあります。
また、その他の歯にとって良くない行動としては、口呼吸が挙げられます。
今回は、子どもの口呼吸によって生まれる口内環境に対するデメリット、主な対策について解説します。
子どもの口呼吸におけるデメリット
鼻を使用せず、口のみで呼吸をすることのデメリットとしては、まず虫歯や歯周病にかかりやすくなることが挙げられます。
こちらは、口呼吸によって口内が乾燥し、唾液の分泌量が少なくなることで、菌が増殖しやすい口内環境になることが理由です。
また、口呼吸によって唾液の分泌量が減少すると、自浄作用が弱くなり、歯と歯の隙間に食べカスが残りやすくなります。
こちらの食べカスは、強い口臭の発生につながります。
口呼吸を治すにはまず通院することがおすすめ
子どもが口呼吸をしている場合、何かしらの病気が原因の可能性があるため、まずは耳鼻咽喉科の病院、歯科クリニックなどに通うことをおすすめします。
一時的な鼻炎やアレルギー性鼻炎の場合は、薬の内服や点鼻薬で治療します。
扁桃腺肥大の対処法については、薬か手術による扁桃腺除去の2択であり、耳鼻科の医師に相談や指示を仰いだ上で治療を行ってもらいましょう。
また、歯並びが問題である場合は、歯科クリニックにおいて歯列矯正を行うことで改善するケースがあります。
ただし、歯列矯正だけでなく、口呼吸の習慣も改善しなければ、舌の位置が正しくならず、歯並びも後戻りを起こす可能性があるため、注意が必要です。
姿勢の悪さが原因になっていることも
子どもの口呼吸は、姿勢の悪さで起こることもあります。
例えば、猫背で姿勢が悪い場合、肺への空気の通り道が狭くなり、浅く小刻みな口呼吸をする原因になります。
また、口呼吸を続けることにより、顎を突き出す前かがみの姿勢になりやすいという悪循環も引き起こします。
そのため、子どもには姿勢を良くする習慣をつけさせ、空気の通り道を広げ、深い腹式呼吸がしやすくなるようにしましょう。
特に食事の際は、しっかり床に足をついて食べられるよう、イスの高さを調整するべきです。
まとめ
ここまで、子どもの口呼吸によって生まれるデメリットや対策などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
口呼吸は基本的にメリットがなく、放置していると虫歯や歯周病、口臭、歯並びの悪化など、さまざまな問題を引き起こします。
また、口内のトラブルだけでなく、慢性扁桃炎の原因ともなり、それがさらに次の病気を引き起こす可能性もあるため、早い段階から対処しておかなければいけません。
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