妊娠中は、女性ホルモンの変化により、虫歯や歯周病になりやすかったり、口内炎ができやすかったりといった影響が出ます。
また、口臭も妊娠中における口内トラブルの1つであり、こちらは適切な歯磨き粉選びである程度改善することができます。
今回はこちらの点を中心に解説したいと思います。
妊娠中に口臭が出やすくなる仕組み
妊娠中は、唾液の流れや量が変化し、口臭が強くなることがあります。
妊娠に伴う女性ホルモンの変化、不安や緊張といった心理的な変化により、唾液の分泌量は低下します。
唾液が分泌すると、口腔内の不潔環境や炎症を誘発し、口臭を増加させる原因になります。
また、悪阻(つわり)による食生活の乱れも、妊婦さんの口臭に大きな影響を与えます。
通常、口内はアルカリ性ですが、糖分を含む食事をすることで酸性に変化し、唾液によって中和されることにより、アルカリ性に戻っていきます。
しかし、悪阻の際には、糖分を含む食品を頻繁に摂取することがあり、口内が常に酸性に傾くことから、口臭も強くなります。
妊娠中の口臭を抑える歯磨き粉の特徴
妊娠中の口臭を抑えるためには、以下のような成分が含まれる歯磨きを使用すべきです。
・LSS(ラウロイルサルコシンナトリウム)
・CPC(塩化セチルピリジニウム)
・イソデシルガラクトシド液
LSSやCPCは、口臭予防に効果的とされる有効成分です。
プラークや食べカスをブラッシングでしっかりと落としつつ、これらの成分を配合した歯磨き粉を使用することで、より効果的に口臭を防止できます。
また、洗浄成分であるイソデシルガラクトシド液を含んでいる歯磨き粉も、ブラッシングにより口内の汚れを効率的に落とすため、口臭予防のためにはおすすめです。
無添加で低刺激の歯磨き粉がおすすめ
妊娠中の歯磨き粉選びでは、前述したような成分が含まれていることだけでなく、無添加で低刺激の歯磨き粉を選ぶのも大切です。
ミントなどの強い風味や、よく泡立つ歯磨き粉などは、妊婦さんにとっては刺激が強すぎることがあります。
無添加の歯磨き粉は、泡立ちが少なく、自然由来のナチュラルな味付けになっているため、妊娠中の方でも吐き気を催すことなく使用できる可能性が高いです。
まとめ
ここまで、妊娠中の口臭を抑えるための歯磨き粉選びについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
妊娠中は非常に体力を消耗しやすく、歯磨きにまで意識が回らないというケースも少なくありません。
しかし、妊娠中に口内環境が悪化することにより、虫歯や歯周病、口臭につながったり、今後生まれてくるお子さんに影響を及ぼしたりする可能性があるため、注意が必要です。
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