日本人のほとんどは、一生のうちに一度は歯周病患者、もしくはその予備軍になると言われています。
歯周病になった時は歯科医院で治療するのですが、中には自分で治そうとする人もいます。
しかし、実は自宅でできるのは予防であり、治療はできません。
自宅でできる歯周病予防の方法について、解説します。
なぜ、自宅ではできないのか?
歯周病について多くの人が誤解している点として、自宅でも治すことができるということが挙げられます。
歯周病は細菌感染症であり、自然に治ることはありません。
市販されている歯磨き粉などのオーラルグッズを使用して治ったという人もいますが、その場合は歯周病が完治したわけではありません。
歯茎の腫れや出血等の症状がおさまった、というだけです。
ただし、この場合は一時的に症状が治まっているだけなので、時間が経てばまた症状は出てきます。
そして、時間とともに悪化していくのです。
一度歯周病になってしまえば、専門の治療を受けなければ治ることはありません。
なぜ自宅で治すことができないのかと言えば、歯周病の原因が自宅で行う歯磨きでは落としきれない歯垢(プラーク)や歯石、バイオフィルムだからです。
歯周病を治すためには、口内からこれらを完全に除去しなければなりませんが、自宅でブラッシングをしても完全に除去するのは不可能です。
特に、歯周ポケットの中に溜まっている汚れは、いくら丁寧に磨いても除去することはできず、歯科医院でクリーニングしてもらう必要があります。
自宅でできる予防方法
一度歯周病になると自宅では治すことができず、歯科医院で治療を受けるしか方法はありません。
しかし、歯周病にならないよう予防するだけなら自宅でも可能です。
予防のためには、何をしたらいいのでしょうか?
まずは、日常のブラッシングを丁寧に行うことを心がけましょう。
ブラッシングでプラークを除去することができれば、歯周病にかかりにくくなるため、磨き残しがないように磨きましょう。
ブラッシングだけでは落としきれない汚れもあるので、補助グッズのデンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどを使用しましょう。
歯間や親知らずの周辺などは、特に気を付けて磨いてください。
歯周病は細菌感染症なので、免疫力を高めるとかかりにくくなります。
免疫力を高めるには、普段から規則正しい生活をして健康な食生活をすることが大切です。
まとめ
歯周病は自宅で行うケアで治ると思っている人は少なくないのですが、実際には予防しかできず、すでにかかってしまっている場合は、自然に治ることはありません。
歯周病になった場合は、歯科医院で原因のプラークやバイオフィルム、歯石などをしっかりと除去してもらいましょう。
また、歯周病にならないように普段からオーラルケアを丁寧に行う必要があります。
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