歯を失った時の治療方法で、ブリッジを選ぶメリットは？

歯を失ってしまった場合の治療方法には、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの治療方法があります。

ブリッジや入れ歯などは保険診療を選ぶこともできるため、選ぶ人は少なくありません。

この中でブリッジを選ぶメリットとしては、どのような点があるのでしょうか？

ブリッジ治療とは？

歯を失った場合、抜けたままにしておくとその隙間に歯が倒れてきてしまうため、なるべく早く治療する必要があります。

その際の治療方法の1つに、ブリッジ治療があります。

ブリッジ治療は、失われた歯の両側の歯に歯を被せ、その間の歯も補うという治療方法です。

失われた歯のところに橋のように被せることになるため、ブリッジと呼ばれます。

ブリッジ治療では、最低でも3本分の歯が一体化した形の被せものを制作することになります。

間が2本ない場合は、両脇の歯と合わせて4本分を作成します。

歯がない2本分を、横の歯が支えるのです。

また、インプラントの場合は、失われた歯の部分に土台となるインプラント体を埋入するための手術が必要となりますが、ブリッジの場合は手術をする必要がありません。

その代わり、被せものを付ける両脇の歯を削る必要があります。

ブリッジのメリットは？

ブリッジのメリットは、治療が簡単なことです。

インプラントのように手術をする必要がないため、数回の治療で取り付けが完了します。

身体への負担も少ないため、安心して治療を受けることができるでしょう。

また、ブリッジの素材によって保険診療か保険外診療かを選ぶことができます。

金属製のブリッジなら保険診療でできるため、安価に治療を終えることができます。

もしも見た目を気にするのであれば保険外診療となりますが、セラミック製のブリッジなども選択可能です。

ブリッジは入れ歯とは違い、後からズレてくることもまずありません。

土台となる歯の根が割れてしまったり、重度の虫歯等になったりしない限りは、手術をする必要もなく、やり直しが可能なのです。

歯を失ってなるべく簡単に治療したいのであれば、ブリッジ治療がおすすめです。

しかし、ブリッジは数年が経過すると外れてしまうことがあり、その場合は、歯の状況によっては再度製作し直す必要があるかもしれないので、注意しましょう。

脱着の手間が省けるのもメリット

歯を失った場合に多くの方が思いつく治療法としては、入れ歯が挙げられます。

確かに部分入れ歯は安価かつポピュラーな治療法ですが、メンテナンスを行うたびに口内から取り外さなければいけません。

一方、ブリッジは土台となる両側の歯にセメントで合着する固定式の補綴物です。

そのため、メンテナンスのたびに外す必要がなく、日常の手間を省くことができます。

また常に口内に固定されていることから、入れ歯のように紛失したり、落として破損したりするリスクもありません。

咀嚼時の違和感が軽減されるのも良いポイント

ブリッジは入れ歯と比べて使用時の違和感が少なく、ある程度しっかりと咀嚼することができます。

こちらは支台歯で固定することが主な理由です。

部分入れ歯は金具を用いて固定しますが、舌が触れたときに違和感が出たり、装置が動いて咀嚼力が落ちたりといったトラブルが発生しがちです。

一方ブリッジは支台歯にセメントで合着するため、しっかり噛むことができ、食事を楽しみやすくなります。

また入れ歯とは違い、床と呼ばれる歯茎の部分が存在しないため、咀嚼時の違和感もそれほどありません。

ブリッジのデメリットは?

ブリッジは優れた治療法ですが、健康な歯に負担をかけるという点はデメリットだと言えます。

ブリッジは、隣り合う歯に固定しなければいけないものです。

いわば健康な天然歯に依存する治療法であり、固定することで支台歯の寿命を縮めてしまうおそれがあります。

つまりブリッジで失った歯をカバーしたにもかかわらず、他の歯を失うリスクが高まってしまうということです。

ブリッジの寿命は、一般的に7～8年とされていますが、ブリッジだけでなくそれを支えている天然歯がダメになってしまうというケースも少なくありません。

さらにブリッジには、汚れを落としにくいというデメリットもあります。

特にブリッジと天然歯の隙間などには食べカスやプラークが溜まりやすく、しっかりブラッシングしなければ劣化が早まってしまいます。

ブリッジの寿命を延ばすには?

ブリッジの寿命をできる限り延ばすには、毎日のセルフケアを徹底しなければいけません。

特に汚れが溜まりやすいブリッジ周辺については、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやフロスも使用し、隙間に付着した食べカスやプラークを除去することが大切です。

また定期的に歯科クリニックの検診を受けることも大切です。

定期検診を受けることにより、ブリッジの状態に問題がないか、周辺が虫歯や歯周病になっていないかなどを確認できます。

もしブリッジに何らかのトラブルが生じていても、定期検診を受けていれば早期発見と早期対応につながります。

まとめ

歯が失われた際の治療方法にはいくつかありますが、その中でもっとも簡単にできるのがブリッジ治療です。

ブリッジ治療は他の治療方法よりも安価で簡単にできるため、失われた歯の本数がそれほど多くなければ治療方法としておすすめです。

しかし、数年が経過した時点で外れてしまうこともあるため、いつまでも使えるというわけではないという点に注意しましょう。