子どもの乳歯を見た時に、2本の歯がくっついていることがあります。
これを“癒合歯”と言い、特に下の前歯に見られやすい歯の形状になります。
乳歯が生え揃っているからと言っても、この状態は安心できません。
本記事では、子どもの癒合歯の注意点について解説しましょう。
子どもの癒合歯は虫歯になりやすい
子どもの口内を見た時に癒合歯を発見した場合、普通の歯以上に虫歯予防を徹底しなければなりません。
なぜなら、癒合歯は歯同士がくっついているため、隙間の汚れを取ることができないからです。
歯同士に僅かな隙間がある時は、フロスを使用して汚れを取り除くことが可能です。
ですが、癒合歯はぴったりとくっついている状態ですから、フロスを入れる隙間すらありません。
それを知らずに普段通りの歯磨きをしてしまうと、ケアをしていても虫歯になってしまいます。
これを防ぐには、シーラント治療が有効です。
癒合歯の虫歯予防の方法として、覚えておきましょう。
子どもの乳歯の癒合歯は永久歯にも影響する?
子どもの乳歯で癒合歯を発見した場合、親御さんは「永久歯も同じような歯になってしまうのでないか」と考えてしまいます。
永久歯への生え変わりパターンは、3つあります。
一つは永久歯が癒合歯でなく2本あるパターン、もう一つは永久歯も癒合歯であるパターンです。
さらに、永久歯が1本しか生えず、先天性欠損が考えられるパターンがあります。
仮に永久歯が癒合歯にならず2本生えてきたとしても、歯の大きさに合ったスペースが不足し、歯並びが悪くなる可能性があります。
いずれにしても、乳歯が癒合歯だと将来的な歯並びに影響する可能性は大きいですから、矯正治療の必要性も考えなければなりません。
子どもの癒合歯箇所の永久歯は事前に確認できる
子どもの乳歯の癒合歯箇所の永久歯の状況は、歯科クリニックのレントゲン撮影で事前に確認することができます。
永久歯の状態が分かるだけでも、ケアの仕方や今後の治療の計画が立てられます。
歯科クリニックによって、レントゲン撮影には別途料金が発生することがありますが、歯の生え変わり時のトラブルを避けるためにも撮影してもらうべきです。
歯科クリニックへの相談は、癒合歯だと気づいた段階でも大丈夫です。
虫歯予防のためにも、一度受診するようにして下さい。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・子どもの癒合歯は、隙間のケアができないため虫歯になりやすい
・癒合歯への虫歯予防には、シーラント治療が有効なことがある
・乳歯が癒合歯の場合、その後の永久歯の形状や生え方にも影響が出る
・永久歯の状態を確認するために、歯科クリニックでレントゲン撮影をしよう
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。