虫歯予防に役立つ”ダブルブラッシング法”とは?

一般的に歯磨きは、1日2~3回することが望ましいです。

しかし、1回磨いただけでは歯磨き粉の成分が確実に定着していると言えません。

ここでダブルブラッシング法と呼ばれる磨き方をすると、定着率を高めることができるのです。

今回は、虫歯予防に効果的なダブルブラッシング法についてお伝えします。

虫歯予防の効果を高めるダブルブラッシング法

虫歯予防において歯磨きは基本ですが、ダブルブラッシング法で磨くとより予防に繋がると言われます。

ダブルブラッシング法は、その名前の通り、2回磨くことを意味します。

例えば、朝の歯磨きの際、多くの方は1回歯磨きをするはずです。

その時に、いつもより1回分多く歯磨きするのです。

忙しい時間帯に2回も歯磨きするのかと、面倒に思われる方もいるかもしれません。

ですが、2回歯磨きをすることで、歯磨き粉に含まれる成分の定着率を高められるため、より高い予防効果が期待できるのです。

虫歯予防のためのダブルブラッシング法のやり方

虫歯予防のためにダブルブラッシング法を取り入れる場合は、以下の通りに歯磨きをしましょう。

1回目の歯磨きは、歯磨き粉を使用せず、そのまま歯を磨いていきます。

ここでは、歯に付着している歯垢を取り除き、綺麗にすることを第一に進めていきます。

汚れを落とすだけですから、水に濡らした歯ブラシで磨くだけで十分なのです。

そして、うがいは汚れが落ちるようにしっかりとすすぐようにして下さい。

歯の汚れを落とした後は、2回目の歯磨きになります。

2回目は、歯磨き粉を使用して、歯の全体を丁寧に磨いていきます。

1回目の歯磨きと違い、2回目は歯磨き粉の成分を行き渡らせるために行いますから、磨き残しがないようにしましょう。

この後は、少量の水で、軽くうがいをするだけでOKです。

このように2回に分けて歯磨きすることで、綺麗な歯に歯磨き粉の成分をしっかりと定着させることができます。

何より、汚れ落としと予防の作業を別々に行いますから、歯磨き粉の本来の力が発揮されやすいのです。

これからダブルブラッシング法を実践したいと思われた方は、まず歯科クリニックでブラッシング指導を受けることをお勧めします。

ダブルブラッシング法は、正しいブラッシングの仕方で歯磨きしたことで効果を発揮します。

つまり、1回目の汚れを落とす作業が大切になるのです。

歯科クリニックでレクチャーを受けた後に実践すると、ダブルブラッシング法の効果が期待できます。

2回目の歯磨きではフッ素入り歯磨き粉を使用すべき

ダブルブラッシング法における2回目の歯磨きでは、フッ素入り歯磨き粉を使用するのがおすすめです。

フッ素には歯質の強化や再石灰化の促進、虫歯菌の活動抑制といった効果があるからです。

歯の表面にあるエナメル質は、ハイドロキシアパタイトという結晶でできています。

こちらはフッ素が作用することにより、フルオロアパタイトという酸に強い結晶に変化します。

そのため、酸に対して溶けにくく、強い歯になります。

また唾液によって酸が中和されると、歯から溶け出したリン酸やカルシウムを補給・修復して元に戻してくれる再石灰化が起こります。

フッ素には、こちらの再石灰化を促進する効果があります。

さらに、フッ素は虫歯菌が糖を分解するためのエノラーゼという酵素の働きを弱めるため、酸の生成が抑制されます。

ちなみに2回目の歯磨きでフッ素入り歯磨き粉を使用した後は、フッ素入りのマウスウォッシュで口内を洗浄することで、より虫歯予防効果がアップします。

フッ素入り歯磨き粉の効果を高める方法

ダブルブラッシング法において、よりフッ素入り歯磨き粉の効果を高めるには、年齢に応じた量の歯磨き粉をつけるのが大切です。

目安となる量は以下の通りです。

年齢

使用量 歯磨き粉のフッ素濃度
6ヶ月~2歳 切った爪程度 500ppm
3~5歳 5mm以下 1,000ppm
6~14歳 1cmくらい 1,000ppm
15歳以上 2cmくらい 1,000ppm

2歳以下の子どもが飲み込んでしまっても問題のないように、最初はフッ素濃度500ppmの歯磨き粉から使い始めます。

その後うがいができるようになれば、フッ素濃度1,000ppmの歯磨き粉を使用してみましょう。

ちなみに、磨くときの効果的な使い方としては、磨く前に歯磨き粉を歯全体に広げることが挙げられます。

その後2~3分間、歯磨き粉を泡立たせるようにして磨くのがポイントです。

フッ素入り歯磨き粉を選ぶときのポイント

フッ素入り歯磨き粉を選ぶ際は前述したフッ素濃度だけでなく、研磨性や刺激性、泡立ちや形状などもチェックすべきです。

研磨剤が多く含まれているフッ素入り歯磨き粉は、歯の表面や歯茎を傷付ける可能性があります。

そのため、できるだけ研磨剤の入っていないものか、低研磨性で刺激の少ない歯磨き粉を選びましょう。

また、フッ素入り歯磨き粉には、発泡剤という泡立ちを良くするための成分が含まれていることもあります。

泡立ちが良ければしっかり磨けた感覚を得られますが、泡が歯の表面や隙間などを隠してしまい、磨き残しが出やすくなります。

ダブルブラッシング法の効果をより引き出すには、それほど泡立たない歯磨き粉がおすすめです。

ちなみにフッ素入り歯磨き粉にはペーストタイプやジェルタイプ、泡で出てくるタイプや液体タイプなどがあります。

これらの形状に関しては、好みで選んでも問題ありません。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・虫歯予防の中でも、2回歯磨きをするダブルブラッシング法は予防効果が高い

・2回歯磨きすることで、歯磨き粉の成分の定着率を高められる

・汚れ落としと予防の作業を別に行うと、歯磨き粉の本来の力が発揮されやすい

・歯科クリニックのブラッシング指導で正しい磨き方を学んで実践しよう

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。

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