予防歯科の方法の一つに、PMTCがあります。
これは歯の全体的なクリーニングになり、プロの手で汚れを除去することが可能です。
ですが、汚れを落とす作業は毎日の歯磨きでも行っています。
歯磨きとPMTCでは、落とせる汚れに違いがあるのでしょうか?
今回は、その違いについて解説しましょう。
歯磨きとPMTCで落とせる汚れの違い~①歯磨きは食べかすや歯垢~
まず、歯磨きで落とせる汚れは食事で付着した食べかすや歯垢になります。
これらは、歯ブラシや歯磨き粉の成分で落とすことが可能です。
なぜなら、食べかすや歯垢は歯に付着しているだけで、こびり付いて取れない物ではありません。
従って、軽い力でブラッシングをするだけで簡単に取り除けるのです。
これを歯磨きせずに放置してしまうと、だんだんとこびり付くようになり、ブラッシングだけでは取り除けなくなってしまいます。
ですので、毎日決まったタイミングで歯磨きをすることは、PMTCに頼らず、汚れが落ちやすい段階で落とすためにも大切なことになるのです。
歯磨きとPMTCで落とせる汚れの違い~②PMTCは歯石やバイオフィルム~
他方で、歯磨きと違いPMTCでは、普段のブラッシングで取り除けない汚れを落としていきます。
その代表例は、歯石です。
さらに、歯石以外に”バイオフィルム”と呼ばれる被膜も落とすことができるのです。
バイオフィルムとは、歯の表面に形成されているペリクルと言われる被膜に、細菌が加わった物になります。
これは、歯の表面にぴったりと付着しているため、ブラッシングで取り除けません。
PMTCによる施術に頼るしかないのです。
いくらブラッシングしても取れない汚れがあると感じた時は、歯石やバイオフィルムの可能性が高いです。
そのような時は、PMTCに頼りましょう。
歯磨きとPMTCは虫歯予防に欠かせない
今回は、歯磨きとPMTCで落とせる汚れの違いをご紹介しました。
どちらも、落とせる汚れに違いはあっても、虫歯予防に有効な方法になります。
普段の歯磨きを徹底している方でも、知らないうちにブラッシングで落とせない汚れが付いていることは珍しくありません。
実は歯のケアを一生懸命されている方にこそ、歯科クリニックでPMTCを勧めています。
2つの方法でケアすることで、虫歯のない口内環境を実現できますから、今回のコラムをきっかけに定期的に受診してみてはどうでしょう。
是非、検討してみて下さい!
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯磨きで落とせる汚れは、食べかすや歯垢のような簡単に落とせる物
・PMTCで落とせる汚れは、歯石やバイオフィルムのような専用の機器が必要になる物
・歯磨きとPMTC両方のケアで、徹底した虫歯予防が可能
・歯のケアに一所懸命な方こそ、歯科クリニックでPMTCのサポートを受けるべき
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。