歯をじっくりと観察すると、時折り、白い斑点のある方がいます。
シミや虫歯による変色とは違う色合いですから、疑問に思われるのも無理はありません。
こちらの白い斑点、実はトラブルが全くないとは言い切れないのです。
本記事では、歯に見られる白い斑点「ホワイトスポット」についてご説明しましょう。
歯にホワイトスポットができる原因
歯にみられる白い斑点は、その見た目からホワイトスポットと呼ばれています。
そもそもホワイトスポットができる原因は、2つあります。
1つ目は、エナメル質形成不全と呼ばれる生まれつきの病気や遺伝による要素が関係しています。
歯のトラブルに思い当たることがない場合は、遺伝や成長過程でエナメル質が正常に形成されなかった可能性があります。
2つ目は、初期虫歯による再石灰化です。
初期虫歯の場合、歯が茶色や黒色になるだけではありません。
時として、白い斑点が出没することがあるのです。
私たちは、虫歯になった歯のイメージとして、茶色や黒色を思い浮かべます。
その影響で、白い斑点は虫歯でないと見逃してしまうことが多いのです。
白い斑点は虫歯の進行を抑制する働きがありますから、決して悪いサインではありません。
ですが、歯にトラブルが起き始めている証拠になりますので、後々進行することを考えると、発見した段階で歯科クリニックを受診すべきです。
初期虫歯が原因でできた歯のホワイトスポットの治療は?
遺伝的な要素でなく、初期虫歯の影響で歯にホワイトスポットが発生した場合、歯科治療で改善することができます。
基本的な治療方法は、初期虫歯への対処と変わりません。
虫歯の進行を抑制するためにフッ素を塗布したり、再石灰化を促したりする方法を行います。
ホワイトスポットを削って元の歯に戻すことはありませんから、治療に不安を抱えている方はご安心下さい。
しかし、虫歯が進行した状態になると、本格的な治療をせざるを得ませんから、歯を削る場合もあります。
治療は歯の状態に左右されますから、先程もご説明した通り最小限の治療で済ませたいならば早めに行動するのが無難です。
また、ホワイトスポットの治療方法は一つではありません。
遺伝が原因の場合でもきちんと治療法がありますので、歯の見た目を少しでも改善することが可能です。
そのためには患者様のホワイトスポットの原因を探る必要がありますので、まず歯科クリニックを受診し、相談するようにして下さい。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯のエナメル質形成不全により、ホワイトスポットは発生する
・初期虫歯においても、再石灰化による影響で発生する
・初期虫歯が原因の場合は、歯科治療で改善することが可能
・適切な治療法を知るためにも、まずは歯科クリニックで原因を探ってもらおう
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。
