虫歯治療の内容によっては、治療後に痛みが伴う場合があります。
そのような時でも、食事はしなければなりません。
ですが、食べ物を噛むことで歯が痛み、中々食事ができないという経験をされた患者様も多いはずです。
痛みが気になる虫歯治療中に向いている食事には、何があるのでしょうか?
虫歯治療中で痛みが強い時の食事
まずは、抜歯等の虫歯治療を行い、強い痛みがある時にお勧めしたい食事をご紹介します。
強い痛みがある場合は、ちょっとした衝撃でも大きなダメージになってしまいます。
ですので、食事はなるべく噛まなくても良い物を摂るようにしましょう。
例えば、絹豆腐やポタージュ、茶わん蒸し、お粥が挙げられます。
また、野菜や果物を使ったスムージーも、お勧めです。
これらの食事は、噛まなくても十分に栄養を摂ることができます。
さらにお腹も膨れますから、満足感が得られやすいです。
痛みが強い時は、基本的に噛まないと食べられない食材を選んではいけません。
虫歯治療中に多少の痛みがある時の食事
次にご紹介するのは、虫歯治療による痛みが多少感じられる場合の食事になります。
先程の場合とは違い、我慢できる程度の痛みならば、様子を見て好きな食事にしてもらって問題ありません。
我慢できるけれども少し痛みがある場合は、食材を小さめにカットしたり、噛みやすい柔らかさになるまで煮込んだりなど、工夫をしてみて下さい。
お勧めの食事には、例えば、柔らかめのうどんや煮物、ねぎとろ、ハンバーグが挙げられます。
いずれの食事も、多少は噛みますが、そこまで噛み応えのある食べ物ではありません。
この場合は、少し硬めでも食べることが可能ですから、痛みの程度で食材を選んでみて下さい。
治療中の歯はなるべく使用しない
虫歯治療中は、上記のようなやわらかい食べ物がおすすめですが、たとえやわらかいものであったとしても、治療中の歯はなるべく使用しない方が良いです。
治療中の歯でものを噛むというのは、いわばケガをしている手や足を積極的に使うのと同じことです。
ケガをしている手や足に、積極的に負担をかけて使う方はいないと思います。
虫歯治療中も同じで、治療している歯は薄くなっていることもありますし、仮詰めの材料で埋めてあることもあります。
このような状態で、今まで通りに食事を摂ってしまうと、当然歯が欠けたり、詰め物が取れたりするリスクは高まります。
虫歯治療中に摂取すべきではない食事
以下の食べ物は、虫歯治療中には控えることが望ましいです。
・キャラメル
・餅
・ガム、ソフトキャンディー
・せんべい
・ナッツ など
これらを虫歯治療中に食べると、仮の詰め物が外れやすくなるおそれがあります。
また、以下の食べ物は、虫歯治療中でも食べることが可能ですが、食べ方に注意が必要です。
・骨付き肉
・イカ
・果物
・トウモロコシ
・ハンバーガー など
このような歯で引っ張ったり、前歯で噛み切ったり、丸かじりしたりするような食べ物は、治療中の歯に負担がかからないよう、工夫して食べることが大切です。
虫歯治療が終わっても痛み対策の食事が続く時は注意
虫歯治療の影響から、痛み対策の食事に切り替えることは大切です。
しかしながら、治療がすでに終わっているはずなのに、痛みが続き、普通の食事ができない場合も稀にあります。
このような時は、すぐに歯科クリニックを受診して原因を探すようにして下さい。
今回ご紹介した食事は、あくまでも応急処置的なものです。
普段から柔らかい物を食べていると、噛む力が弱くなってしまい、歯の健康だけでなく体全体に悪影響を及ぼします。
痛みが長期間続くことはあり得ませんから、歯科クリニックでもう一度確認してもらいましょう。
虫歯治療後におすすめの食事
虫歯治療が完了した直後も、可能であれば治療中と同じように、あまり噛まずに食べられるような食事を選ぶべきです。
なお、ポタージュやおかゆなどの温かいものは、必ず麻酔が切れた状態で食べるようにしましょう。
こちらは、口内を火傷してしまうのを防ぐためです。
また、虫歯治療後は、少しずつ通常通りの食事に戻していくことができますが、ガムやキャラメルなどの粘着性の高いものは、被せ物や詰め物が取れる可能性があるため、注意が必要です。
さらに、刺激の強いカレーやキムチは、患部の痛みにつながる可能性がありますし、アルコールは血行が良くなり、傷口が開いて炎症を起こしたり、出血が止まらなくなったりすることが考えられるため、慎重に摂取すべきです。
虫歯治療後の食事における注意点
先ほど、虫歯治療後の食事では、火傷や患部の痛みなどに注意すべきという話をしましたが、他にも注意すべきことはいくつかあります。
まず、虫歯治療後は、麻酔が効いていることから、口が思うように動かせません。
そのため、口の端から飲食物がこぼれてしまう可能性があります。
また、麻酔が効いている場合、口周辺の感覚がないため、唇や頬の内側をうっかりと噛んでしまい、傷をつくっても気づかないことがあります。
こちらは当然、麻酔が切れてきた頃に痛むため、注意してください。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・虫歯治療中で痛みが酷い場合、食事は噛まなくても良い食べ物を選ぶようにする
・多少の痛みがある場合は、食材を小さめにカットし、噛みやすい柔らかさにする
・痛み対策の食事は応急処置のため、必要以上に食べ続けると噛む力が弱くなる
・痛み対策の食事期間が長引くようなら、再度歯科クリニックへ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。
