妊娠中は、ホルモンバランスの変化などの理由により、身体の状態が通常とは大きく異なってきます。
また、母子ともに健康な状態での出産を迎えるためには、毎日の食事に気を遣わなければいけません。
ここからは、妊娠中に避けるべき食べ物や飲み物とその理由について解説したいと思います。
アルコール
妊娠中に避けるべき飲み物としては、なんといってもアルコールが挙げられます。
妊娠中の飲酒は、これから生まれてくる赤ちゃんに対し、低体重や顔面を中心とする形態異常、脳障害などを引き起こす可能性があり、こちらは胎児性アルコール・スペクトラム障害と呼ばれます。
こちらの症状には治療法がなく、妊婦さんがアルコールを摂取しないことが唯一の対策です。
また、ごく少量の飲酒であっても、妊娠中のどの初期であっても胎児への影響は考えられることから、妊娠中は完全にアルコールを絶つべきだと言えます。
生もの
妊娠中に避けるべき食べ物としては、生ものも挙げられます。
妊娠中に生ものを摂取し、食中毒を発症すると、妊婦さんは下痢や嘔吐を繰り返すことになります。
こちらは脱水症状にもつながり、重篤な場合、流産や早産につながるおそれがあります。
そのため、寿司や刺身、加熱が不十分な肉などについては、摂取しないことをおすすめします。
ちなみに、妊娠中は免疫力などが低下しやすく、妊娠していない方に比べると、トキソプラズマやリステリアなどの感染率が20倍近く上昇するとされています。
栄養ドリンク
妊娠中に避けるべき飲み物としては、栄養ドリンクも挙げられます。
栄養ドリンクの中には、カフェインが含まれているものが多くあります。
カフェインは、過剰摂取によって低体重のリスクが高まるため、摂取するのであれば、ノンカフェインのものを選ぶべきです。
また、栄養ドリンクは糖分も多く含まれていて、こちらは虫歯や歯周病といった口内環境の悪化や、妊娠中に急激に体重が増えることによる妊娠高血圧症候群につながるおそれがあります。
ちなみに、栄養ドリンクに含まれる漢方の生薬は、天然成分を医薬品として利用したものであり、合成品と比べて安全性があるとは言い切れません。
まとめ
ここまで、妊娠中に避けるべき食べ物や飲み物をいくつか紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回紹介したもの以外で言うと、生卵やナチュラルチーズ、水銀を含む魚なども、胎児への影響を考慮するのであれば、極力避けるのが無難です。
逆に、胎児への良い影響や口内環境の良化を促すために、緑黄色野菜や鉄分、カルシウムが多く含まれるものは積極的に摂取してください。
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