口臭対策として、マウスウォッシュを使用されている患者様はいませんか?
現在はたくさんの種類が登場しており、家庭でも馴染みのあるグッズになっているはずです。
ところが、歯のトラブルを招いてしまうこともあるのです。
トラブルにならないためにも、マウスウォッシュ使用上の注意点を知っておきましょう。
マウスウォッシュの注意点～①酸性度の高い商品の存在～
手軽に口臭予防ができるマウスウォッシュは、口の健康に配慮した成分が使用されていると思ってしまいます。
しかしながら、商品の中には酸性度の強いものがあるのです。
酸性度を強くしている理由は、口の中の殺菌効果を高めるところにあります。
ですが、殺菌効果を高めるためといっても、あまりにも強すぎると歯が溶けてしまう可能性があるのです。
例えば、酸性度の強い商品を長期間使い続けると、歯の表面がざらついたり、歯茎が軽い炎症を起こしたりしてしまいます。
酸性度の強い飲食物を摂取し続けた時に、歯が溶けてしまうという話は有名です。
それと同じくらいマウスウォッシュの商品の中には、歯が溶けるリスクの高いものがありますから、購入時の注意点として覚えておいて下さい。
マウスウォッシュの注意点～②使用頻度～
マウスウォッシュの効果が抜群でも、毎日使用するのは控えた方が良いことも注意点の一つになります。
先程も解説した通り、長期間使い続けると歯が溶けてしまうリスクがありますから、いくら便利であっても多用することがあってはいけません。
口臭が改善できるとしても、毎日頻繁に使用するようなことは避けましょう。
特に口臭が気になる時に使用するようにすると、使用頻度を抑えることができます。
何事も使い過ぎは禁物です。
毎日使用したい場合は、購入前に“中性”の商品かどうかを確認しましょう。
中性の商品ならば、毎日使用しても口の中に影響がありません。
マウスウォッシュの注意点～③虫歯リスク～
最後のマウスウォッシュの注意点は、虫歯リスクを秘めている商品だということを認識することです。
酸性が強い商品では歯が溶けてしまい、そこから虫歯に発展することがあります。
また、マウスウォッシュを使用した時のスッキリ感で、歯磨きをしなくても良いと勘違いしてしまうこともあるのです。
マウスウォッシュはあくまでも、口臭予防のグッズです。
爽快感があっても、歯磨きを忘れてはいけません。
歯に優しいマウスウォッシュを選びたい方は、歯科クリニックにお勧めの商品を聞いてみましょう。
マウスウォッシュの注意点～④唾液への影響～
マウスウォッシュの使用は唾液への影響を与える可能性があるため、こちらは前もって把握しておきましょう。
具体的には、唾液の量が大幅に減少してしまうことがあります。
マウスウォッシュには、一般的にエタノールというアルコールが含まれています。
アルコールは非常に揮発性の高い成分であり、使いすぎると唾液を減少させてしまう可能性があります。
また唾液の分泌量が減って口内が乾燥すると、口臭や虫歯、歯周病といった症状が出やすくなります。
もちろん、用法・用量を守って使用すれば、基本的には問題ありません。
マウスウォッシュの注意点～⑤フッ素との併用～
マウスウォッシュは、フッ素入り歯磨き粉と併用しないことをおすすめします。
なぜなら、マウスウォッシュを使用することにより、フッ素の効果がなくなってしまうからです。
フッ素には、エナメル質の修復促進や歯質強化、菌の働きを弱めるといった効果があります。
しかし、マウスウォッシュでケアすると、口内にフッ素が残りにくくなってしまいます。
特に唾液の分泌量が減少する就寝中は、マウスウォッシュでケアするよりもフッ素の効果を残しておいた方が良いです。
そのため、就寝前のデンタルケアではく、フッ素入り歯磨き粉を使用しましょう。
マウスウォッシュの注意点～⑥先に舌苔を落とす～
マウスウォッシュを使用する場合、先に舌苔を落とすようにしましょう。
舌苔とは、舌の表面に付着した白い苔のようなものをいい、こちらは食べカスや細菌などがとどまって形成されるものです。
こちらの舌苔から菌が繁殖する可能性があるため、必ず舌苔を落としてからマウスウォッシュを使用しましょう。
ちなみに、舌苔を除去する際、通常の歯ブラシを使用してはいけません。
毛先が当たって舌にキズがつくおそれがあるため、必ず舌磨き用のブラシを使用します。
舌磨き用のブラシは、舌クリーナーなどの名称で、ドラッグストアなどでも販売されています。
マウスウォッシュの注意点～⑦運転前の使用～
マウスウォッシュは、車を運転する前に使用しないことをおすすめします。
使用直後の場合はアルコールが検出される可能性が高く、もし飲酒検問があったら、お酒を飲んでいないにもかかわらず飲酒運転扱いになってしまいます。
飲酒検問は、実際ドライバーが飲酒をしているかどうかではなく、呼気に含まれるアルコールの数値で判断しているため、注意してください。
ちなみに、どうしてもマウスウォッシュの使用後に運転しなければいけない場合は、10分程度待つことでアルコールが検出される可能性が低くなります。
また水で口内をすすぐことにより、アルコールの濃度が下がることもあるため、試してみてください。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・マウスウォッシュの注意点は、商品の中に酸性度が強いものがあること
・酸性度が高い商品を長期間使い続けると、歯が溶けてしまうことがある
・毎日使用するなら、中性の商品を選び購入すべき
・マウスウォッシュで歯が溶けたり、歯磨きを怠ると虫歯になったりする
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。
