インプラントを入れたことによる味覚への影響について

インプラントには、見た目がキレイ、咀嚼機能が向上する、顎の骨が痩せるのを防ぐといったさまざまなメリットがあります。

また、これまで歯を失ったままだった方、入れ歯やブリッジを使用していた方がインプラントを入れることにより、味覚にもさまざまな影響が出ます。

今回は、こちらのテーマについて解説します。

インプラントを入れると食べ物が美味しく感じる?

インプラントを使用することによる味覚の変化としては、まず食べ物が美味しく感じることが挙げられます。

インプラント治療は、顎の骨に直接人工歯根を埋め込み、それを土台にした義歯を装着するため、自身の歯とほぼ同じ感覚でしっかりと咀嚼することができます。

また、食べ物をしっかり噛めるということは、食材の味を引き出せるということであり、こちらが美味しく感じやすくなる理由です。

入れ歯やブリッジでは味がしにくい?

インプラントに比べて、入れ歯やブリッジなどは食べ物の味がしにくいとされています。

特に、総入れ歯を使用する方は、粘膜部分の味蕾(味覚を感じる部分)を覆い隠してしまい、味が薄く感じやすいです。

また、入れ歯やブリッジは保険診療の場合、プラスチック製の素材が使用されるケースが多いですが、こちらはインプラントのチタン合金などに比べて熱を感じにくく、食材の美味しさを引き出せないことがあります。

インプラントが味覚に悪影響を与えるケースもある?

前述の通り、インプラントを入れることにより、食材の味を感じやすくなりますが、稀に噛んだときの感触が鈍く、味が落ちたように感じることがあります。

こちらは、歯根膜というインプラントには存在しない組織が関係しています。

天然歯の場合、歯根は歯根膜に覆われていて、こちらはものを噛んだときにクッションのように沈んだり、緩んだりすることにより、脳に噛む感覚を伝えています。

一方、インプラントは人工歯根が直接顎の骨に埋め込まれるため、歯根膜のような感覚を伝えるセンサーが存在しません。

そのため、脳に刺激が伝わりづらくなる可能性はあります。

ただし、こちらは正確に言うと、インプラントによる味覚への悪影響ではなく、感触の変化であるため、少しずつ違和感には慣れていくケースが多いです。

ストレスによる味覚の変化とは?

先ほどインプラントをしていても、味覚に良くない影響が出ることはあるという話をしました。

こちらの原因としては、上記の他にもストレスが挙げられます。

インプラント治療は、歯を切開する外科治療が必要不可欠です。

そのため、治療が苦手な方は大きな不安やストレスを抱くことも珍しくありません。

また不安感やストレスは、食べ物の味が感じにくくなったり、まったく味がしなくなったりする原因になり得ます。

ただし術後精神的に安定し、落ち着いてくるとともに、少しずつ味覚は戻ってくることが考えられます。

金属アレルギーが味覚に影響を及ぼす?

インプラント治療では、金属アレルギーによって味覚に影響を及ぼすケースもあります。

インプラントに使用される金属は、一般的にはチタンであり、こちらは生体親和性が極めて高いことで知られています。

そのため、通常の金属とは違い、金属アレルギーはほとんど起こりません。

しかし金属である以上、金属アレルギーのリスクはゼロではなく、稀にチタンアレルギーを持つ方がいます。

また金属アレルギーを発症すると、口内の炎症や腫れだけでなく、味覚の変化が起こる可能性があります。

もし金属アレルギーが心配なのであれば、金属を含まないジルコニアインプラントなどを選択すべきです。

味覚の変化における対策は?

インプラント治療後に味覚の変化を感じた場合、いくつかの対策を取ることで改善が期待できます。

まず大切なのは、味覚の変化の原因を正確に特定することです。

例えば唾液の分泌量が減少している場合、口内の保湿を保つことが対策として挙げられます。

十分な水分補給をすることはもちろん、保湿効果のある口腔ケア製品の使用も有効です。

また食事内容の見直しも効果的です。

特に香辛料の強い食品や熱い食べ物については、一時的に味覚を麻痺させることがあります。

これらを避けることで、味覚の変化を抑えられるかもしれません。

インプラントでの食事の注意点は?

インプラント治療後の食事では、味覚だけでなく摂取する食材などにも変化が出ます。

例えば粘着性の高い食べ物は、摂取するとき注意が必要です。

お餅などの食材は粘り気があり、噛む力を必要とするため、インプラントに負荷をかける可能性があります。

またガムやキャラメルなども粘着性が高く、インプラントにくっつきやすいです。

ただしインプラントの材料や設計が十分強力であり、正しく配置されている場合、基本的には粘着性のあるものでも制限なく食べられます。

それでも、一般的にはインプラントに与える負荷を最小限に抑えるために、上記のような粘着性の食べ物は避けることが推奨されています。

まとめ

インプラントを入れることにより、味覚にはプラスの効果が現れる可能性があります。

一方で、装着し始めた頃は違和感を覚え、以前より食事が美味しくないと感じる可能性があることも事実です。

それでも、長い目で見ればメリットの方が大きいと言えるため、現在歯がなかったり、入れ歯やブリッジを使用していたりする方は、インプラントの使用を検討すべきです。

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