歯磨き中にえずいてしまう原因と起こりやすい人の特徴

歯磨き中に「おえっ」と、えずいてしまう傾向のある患者様はいませんか?

これは自分の意思で起こっている現象ではありませんから、意外にも悩まれている方が多いのです。

どうしてえずいてしまうのでしょうか?

今回は、歯磨き中にえずく原因と起こりやすい人の特徴について解説します。

歯磨き中にえずいてしまう原因は“嘔吐反射”にある

歯磨き中にえずいてしまう原因は、嘔吐反射と呼ばれる喉の奥にものが触れた時に起こる反射にあります。

これは体の正常な反応になりますから、決して病気ではありません。

例えば、舌磨きの最中に少し奥の方を磨こうとした際に、えずいてしまうことがあります。

基本的に、喉の奥に触れるような歯磨きをすることはありません。

とはいえ、喉の奥に触れるようなことがなくても、口に何らかのものが入ったことで反応してしまう方もいるのです。

そうなると、歯磨き中に歯ブラシが少しでも奥の方にいっただけでも、えずいてしまうのです。

歯磨き中にえずきやすい人の特徴とその原因

歯磨き中にえずいてしまいやすい人には、過去に嘔吐反射を経験しているいう共通点があります。

たとえたった1回嘔吐反射が起こっただけでも、体はその時の状況を覚えてしまいます。

その影響で似たような行動があった際には、敏感に体が反応してしまうのです。

加えて、歯磨き中に嘔吐反射が起こったことがトラウマになってしまうと、頻繁にえずいてしまう原因になります。

このような場合は、えずくことが癖になっている状態になり、「奥の方に物がある」と思ってしまうだけで反応してしまいます。

えずくことは心理面にも左右されますから、問題を解決するには時間がかかるとも言えます。

歯磨き中の嘔吐反射は酷いと治療困難の原因に

ところで先程も述べた通り、歯磨き中にえずくことの原因が分かったとしても、すぐに反射を止めることはできません。

さらに歯磨き中だけでなく、歯科治療中にも嘔吐反射が酷く出てしまうと治療が困難になってしまうことがあります。

歯科治療中は、口の中に必ず器具が入り込みますので、えずいてしまうと治療が進みません。

えずきが重症の場合は、麻酔機材の整った歯科クリニックでなければ治療が受けられませんから、注意が必要です。

えずきに不安がある時は、歯科クリニック選びも安心して治療を受けるために必要になりますので覚えておきましょう。

歯磨き中の嘔吐反射を放置するとどうなる?

日常生活において、歯磨きは食後に行う重要なセルフケアです。

しかし、歯磨きで毎回えずく方は、嘔吐反射に嫌気がさし、歯磨きを控えるようになります。

そのため、歯にプラークが付着し、歯石として歯周ポケットに沈着します。

また、これにより、細菌感染による虫歯や歯周病が進行してしまい、大切な歯が抜けたり、歯茎が腫れたりといったトラブルにつながることもあります。

よって、日々の歯磨きでは、少しでも嘔吐反射が起こらないように工夫し、きちんとブラッシングが継続できるような環境を整えなければいけません。

歯磨きが嫌だからといって逃げ続けていても、改善は難しいです。

歯磨き中の嘔吐反射における対処法

歯磨き中、頻繁にえずいてしまうという方は、以下の方法を試してみることで、ある程度症状の軽減が期待できます。

・歯ブラシを小刻みに動かす
・ヘッドが小さい歯ブラシを使用する
・歯ブラシをできるだけ舌に触れないようにする
・歯磨き粉は適切な量を使用する など

歯ブラシを大きく動かし、力強く磨くと、口の奥まで歯ブラシが入り込むため、嘔吐反射が起こりやすいです。

できるだけ歯ブラシを小刻みに動かし、歯を1本1本磨くようにすることで、症状を軽減できます。

また、歯ブラシは異物感の少ない、ヘッドの小さいものを使用し、舌に触れないように使用します。

舌苔を取り除くときは、専用の舌クリーナーを使用し、無理せずゆっくりと磨くのがおすすめです。

ちなみに、歯磨き粉の量が多すぎると、口内が泡でいっぱいになってしまい、こちらの刺激によってえずいてしまうこともあるため、注意が必要です。

界面活性剤不使用の歯磨き粉がおすすめ

界面活性剤は、シャンプーや洗剤などに含まれる成分で、泡立ちを良くし、洗浄力を高めてくれる効果があります。

しかし、先ほども触れたように、口の中が泡でいっぱいになると、異物感を覚えることにつながり、嘔吐反射が起こる原因になります。

そのため、歯磨き粉は界面活性剤不使用のものを選びましょう。

市販の歯磨き粉のおよそ8~9割には、界面活性剤が含まれているとされていますが、近年は少しずつ商品が増えていて、界面活性剤不使用の歯磨き粉を歯科クリニックで購入することもできるため、気になる方は一度問い合わせてみてください。

また、界面活性剤だけでなく、発泡剤も泡立ちを良くする成分です。

こちらについても、なるべく含まれていない歯磨き粉を選ぶのが無難です。

ちなみに、歯磨き粉のニオイでも異物感を覚え、えずいてしまうという方は、香料が一切含まれていない歯磨き粉を使用するか、もしくは水で磨く方法についても試してみましょう。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・歯磨き中にえずいてしまう原因は、嘔吐反射と呼ばれる反応にある

・えずきやすい人には、過去に嘔吐反射を経験している共通点がある

・嘔吐反射はトラウマとして残り、心理面にも影響して引き起こしてしまうことがある

・えずきが重症の場合は、歯科クリニックでの治療が困難になることもある

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう。

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